手数料3~4%で審査なし、ファクタリングより好条件の後払いサービスとは
個人事業主やフリーランス、小規模法人にとって審査が甘く急いで手軽に資金調達ができるファクタリングが人気です。
そんなファクタリングより、”審査なし”のもっと手軽で手数料も安い資金調達手段として、受け取った請求書の銀行振り込みの支払いをクレジットカード払いに変更して後払いにできる「請求書カード払い」サービスが中小事業者に人気です。
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即日ファクタリングとカードで後払いにできるサービスの概要を比較
ファクタリングと請求書をカード払いにするサービスの概要比較です。 あくまで概要なのでそれぞれ個別サービス毎に若干条件はことなりますが、請求書をカード払いにするサービスは”審査がない”、”手数料が安い”、”ポイント還元がある” ところがわかりやすいメリットですね。
項目 | 即日ファクタリング | カードで後払い |
---|---|---|
方式 | 請求書買取りによる前払い | カードによる支払い日先延ばし |
資金繰り 改善日数 |
最長60日程度 | 最長60日程度 |
審査 | あり | なし |
対応日数 | 最短即日 | 最短即日 |
必要なもの | 請求書や契約書など取引のエビデンス書類 | 請求書や支払い案内メールなどの内容 |
手数料 | 4~15% | 3~4%
UPSIDERカードなら実質2~3% |
運営会社 | 中小金融業者が多い | 大手カード会社が共同運営 |
ポイント還元 | なし | カードのポイント還元 |
ファクタリングと比べたカードで後払いにできるサービスの違い
ファクタリングサービスは前払い
ファクタリングは、自社が発行し取引相手に提出した30~60日程度後の入金待ちの請求書(売掛債権)を手数料を払って”買い取ってもらい現金化”することで、資金繰りを改善できるサービスです。
カードで後払いサービスは先延ばし
「請求書カード払い」サービスは、取引相手が発行し自社が受け取った請求書に対して、振り込み期日が1~10日程度に迫っている場合、手数料を払って30~60日程度”支払いを先延ばし”することで、資金繰りを改善できるサービスです。
ファクタリングと比べたカードで後払いにできるサービスのメリット
ファクタリングと比較してカードで後払いができる「請求書カード払い」サービスが優れている点はいくつかあります。
1つ目は、普段から利用している法人カードやビジネスカードを利用するので”与信審査がありません”。 Webで簡単なアカウント登録をするだけです。
2つ目は、利用手続きがとても簡単です。 ”使用するカード情報”と請求書や支払い案内メールなどに書かれた支払い先の”銀行口座・支払日・金額”を入力するだけです。 請求書や取引に関わる契約書などのエビデンスの提出などは必要ありません。
3つ目は、手数料が安いことです。 サービスによって異なりますが手数料は”3~4%”の固定なのでファクタリングより安めです。
4つ目は、使用したカードのポイントが貯まることです。手数料が安いうえにポイントが還元されるので、ポイント還元率が1%の”UPSIDERカード”を利用すれば手数料は実質”2~3%”となりかなり低コストで資金調達が可能です。
ファクタリングと比べたカードで後払いにできるサービスのデメリット
ファクタリングと比較してカードで後払いにできる「請求書カード払い」サービスが劣っている点ももちろんあります。 大きく2つになります。
1つ目は、利用できる金額が法人カードの限度額内になることです。 小規模事業者が使う法人カードの限度額は100万~1000万程度なので多額の資金調達には向いていません。
2つ目は、資金繰り効果が最長60日ですが、使用している法人カードの種類や、各カードの締め日と引き落とし日のタイミングによってそれほど長期間にはならない場合があることです。
それぞれメリット・デメリットがあるので資金繰り対策の新しい選択肢として、うまく使いこないしてください。
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カードで後払いにできるサービスの仕組み
最近になって流行始めたばかりなので正式な呼び名は決まってませんが、カードで後払いができるサービスの仕組みは簡単です。
業務で発注した取引相手から受け取った請求書や支払い案内メールの振り込み期日が3日後だったとします、請求代金は一般的に銀行振り込みで支払うのですが、その支払いを”カード決済”に切り替えて支払うだけの簡単な仕組みです。
カードで後払いができる”請求書カード払い”サービスにすることで以下のメリットがあります。
- カード会社の引き落とし日まで最長60日程度支払い(出金)を延長できる
- 法人カード決済によるポイントが貯まる
取引先には支払い方法を銀行振り込みではなくカード決済にしたいと言っても通常断られてしまいますが、カードで後払いができるサービスを使えば簡単に実現できます。
しかも、取引先にはネットで手続きしてから即日~3日程度で銀行振り込みによる支払いが完了し、振り込み人名義も自社名など自由に設定できるので相手にはバレず安心です。
請求書の支払いを振込からカードで後払いにするイメージ
《銀行振り込みの支払いが3日後》
《クレカ払いにして支払いを先延ばし》
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カードで後払いにできるサービスのおすすめ
- 支払い.com – クレディセゾンが共同運営
- INVOYカード払い – ライフカードが共同運営
- labolカード払い – オリコカードが共同運営
- 請求書支払い代行サービス – 三井住友カードが共同運営
- DGFT請求書カード払い – JCBが共同運営
支払い.com – セゾンカード系
”支払いcom(支払いドットコム)”は、国内最大手クラスのクレジットカード会社である株式会社クレディセゾンと3大メガバンク系のVCが出資するフィンテック企業株式会社UPSIDERが2022年4月から提供を開始したサービスです。 Visa、Mastercardに加えアメックスとJCBが使えます。
項目 | 内容 |
---|---|
支払延長期間 | 最長60日 |
対応スピード | 最短1営業日 |
手数料 | 4% |
審査 | なし |
運営会社 | 株式会社クレディセゾン(セゾンカード) 株式会社UPSIDER |
INVOYカード払い – ライフカード系
”INVOYカード払い”は、ファクタリングサービス大手OLTA株式会社の子会社であるFINUX株式会社と大手カード会社であるライフカード株式会社が、2022年10月から開始したサービスです。 Visa、MastercardとJCBが使えて手数料が3%と安いのが魅力です。
項目 | 内容 |
---|---|
支払延長期間 | 最長60日 |
対応スピード | 最短3営業日 |
手数料 | 3% 利用金額が15万円以下の場合は追加手数料5,000円 |
審査 | なし |
運営会社 | FINUX株式会社 ライフカード株式会社 |
labolカード払い – オリコカード系
”ラボルカード払い(labolカード払い)”は、東証上場企業株式会社セレスのファクタリングサービス子会社株式会社ラボルと大手クレジットカード会社である株式会社オリエントコーポレーション(オリコ)が、2022年12月から共同でサービスを開始したサービスです。 Visa、MastercardとJCBが使えてこちらも手数料が3%~と安いのが魅力です。
項目 | 内容 |
---|---|
支払延長期間 | 最長60日 |
対応スピード | 最短即日 |
手数料 | 3~3.5% |
審査 | なし |
運営会社 | 株式会社ラボル 株式会社オリエントコーポレーション |
請求書支払い代行サービス – 三井住友カード系
請求書支払い代行サービスは、銀行系の大手クレジットカード会社である三井住友カード株式会社とNTTグループの開発会社NTTコムウェア株式会社が2022年6月から開始したサービスです。 三井住友カードのVisaのみの利用ですが手数料が3%と安いのが魅力です。
項目 | 内容 |
---|---|
支払延長期間 | 最長40日 |
対応スピード | 最短5営業日 |
手数料 | 3% 利用額が1万円未満の場合は追加手数料300円 |
審査 | なし |
運営会社 | 三井住友カード株式会社 NTTコムウェア株式会社 |
DGFT請求書カード払い – JCBカード系
日本を代表するクレジットカード会社 株式会社ジェーシービー(JCB)とIT大手の株式会社デジタルガレージが、2022年11月から開始したばかりの請求書のクレカ払いサービスです。 ダイナースカードが使えるのは今のところDGFT請求書カード払いだけです(2023年4月18日時点 株式会社VOIX調べ)。
項目 | 内容 |
---|---|
支払延長期間 | 最長60日 |
対応スピード | 最短1営業日 |
手数料 | 4% |
審査 | なし |
運営会社 | 株式会社ジェーシービー(JCB) 株式会社デジタルガレージ |
カードで後払いにできるおすすめのクレジットカード
「年会費が安い・高い限度額・高い還元率」の法人カードがおすすめ
法人カードで後払いにするサービスにおすすめのクレジットカードは、以下の「3つの条件を満たした 法人カード」です。
- 高い限度額
- 高い還元率
- 年会費が安い
条件①限度額が高い
法人カードがおすすめの理由は ”限度額が高い” からです。 特に”UPSIDERカード”はスタートアップや創業期の法人が作りやすく、利用限度額も”最高1億円”と群を抜いているので、決済額が多くなりがちなクレジットカードで後払いにするサービスの利用にはピッタリです。
”セゾンプラチナビジネス”も限度額は数百万円から数千万円の限度額となるのでこちらも法人カードで後払いにするサービスの利用には向いているでしょう。
条件②ポイント還元率が高い
2つ目の条件としてカードで後払いにするサービスの利用額に応じてカードのポイントが還元されるのでポイント還元率が高い法人カードを利用するとお得です。
おすすめはポイント還元率1%の”UPSIDERカード”です。
条件③年会費など維持費が安い
3つ目の条件として年会費が無料の法人カードがおすすめです。 以前は法人カードの年会費は数万円と高かったのですが、最近は年会費無料の法人カードが増えています。 年会費が安いからと言って基本機能はかわらないため”年会費無料の法人カード”をおすすめしています。
最短翌営業日振込みができる2つのカード
もうひとつおすすめカードの条件としてカードで後払いにする”請求書カード払い”サービスの手続きをしてどのくらい短期間で相手に送金されるかという点も重要です。
「支払い.com」限定ですが、”UPSIDERカード”と”セゾンプラチナビジネス”だけは当日の12:00pmまでに振り込み手続きをすれば翌日に振り込みされる最速対応となるのでおすすめです。
「請求書カード払い」におすすめの法人カード3選
アップサイダーカード | セゾンプラチナビジネス | 三井住友ビジネスオーナーズゴールド |
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年会費 永年無料 限度額 最大1億円 還元率 1.0 |
年会費 初年度無料 限度額 数百~数千万円 還元率 最高1.125% |
年会費 永年無料(※) 限度額 ~500万円 還元率 0.5 ※条件有り |
UPSIDERカード について |
セゾンプラチナビジネス について |
三井住友カードビジネスオーナーズとゴールドの違い |
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