かかりつけオンライン薬局「YOJO」を運営するPharmaXが資金調達を実施、KDDIと協働
この記事の目次
次世代型オンライン薬局運営のPharmaX、KDDI Open Innovation Fund 3号及び既存株主より資金調達を実施
YOJO Technologiesから「PharmaX株式会社」への社名変更も発表
合わせて、株式会社YOJO TechnologiesからPharmaX株式会社への社名変更、KDDIとの業務提携を本格的に検討開始することを発表いたします。
PharmaXについて
当社は、医師の辻とエンジニアの上野の2名で2018年12月に創業したスタートアップで、エンジニア×薬剤師を中心にOne Teamでプロダクト開発する体制を構築しています。自ら運営する薬局にテクノロジーを積極的に活用することで、患者UX向上と薬剤師の働き方改善の両方を創出し、なめらかで個別最適化された医療体験を実現することを使命としています。
調剤薬局市場の動向
調剤薬局市場は、1974年の診療報酬改定で処方箋料が引き上げられ、医薬分業の推進が図られた結果として急速に発展してきました。本来調剤薬局は、医薬品交付後も、服薬状況や副作用対応・残薬の有無などをフォローし、処方医と情報を共有して常に最善の対応を行うことが求められていますが、実態としては「処方通り調剤をして患者に医薬品を交付する=対物業務」に大半の時間が割かれているのが現状です。こういった課題に対して厚生労働省は、2015年に「患者のための薬局ビジョン」「健康サポート薬局制度」を策定して、かかりつけ薬局の推進を打ち出しているものの、まだ患者に付加価値を届けるまでには至っていません。
近年の規制緩和に伴い薬局DXの機運が高まる
そんな中、2020年の薬機法改正やコロナ禍での時限措置の恒久化・規制改革推進会議の働きかけもあり、直近1、2年で薬局関連の規制緩和が一気に進行しました。オンライン診療・服薬指導は一部例外を除き全面解禁されたほか、2022年4月よりリフィル処方箋(医師の定めた一定の期間内であれば同じ処方箋を繰り返し利用できる)、2022年中に「リモート薬剤師」と呼ばれる薬剤師の在宅勤務、2023年1月より電子処方箋が解禁されるなど、「薬局がオンライン上でかかりつけ化を推進する」ための前提条件が整いつつある状況です。
リモート薬剤師を活用したSaaS+OpsでDXを実現
PharmaXでは、上記動向を踏まえ「かかりつけオンライン薬局」を実現するオペレーションシステム(薬局OS)を開発しています。
医療機関に受診後すぐにスマホで薬剤師と服薬指導を実施し、最短当日に自宅まで薬のお届けが可能な体制を整備。さらに薬剤師が定期的に患者さまへ寄り添いながら服薬状況や飲み合わせ、副作用などフォローアップを積極的かつ丁寧に行うことで、「かかりつけ」の安心感を提供し患者UX向上へと繋げました。
YOJO薬局四谷店を直接運営し全国にリモート薬剤師を雇用しているからこそ、患者体験の細かな設計や薬剤師の服薬指導オペレーション・配送体制・チャット対応等をWhole productで完結できるのが特徴です。
※リモート薬剤師の詳細はこちら:https://speakerdeck.com/pharma_x/pharma-x-whitepaper
KDDIとの協働の目的
この度、薬局OSの開発加速及び自社薬局の利用者拡大を目的として資金調達を実施しました。また、auウェルネスを通じて個人向けの日常的な健康活動から医療体験まで全体的に提供する構想を掲げているKDDIとの協働により、薬局DXを中心とした”なめらかな医療体験”を推進していきます。
各投資家からのコメント
KDDIヘルスケア事業推進部 田口様
PharmaX社に投資させて頂きました。
KDDIはauウェルネスという健康アプリを2020年11月から提供しています。日常の健康活動からいざという時の医療体験までを支援するトータルヘルスケアアプリとして、オンライン診療やオンライン服薬指導もご利用いただけるようにしています。一方でオンラインの医療体験は、概念としては認知が進んでいても、いざ利用しようと考えた際の様々な心理的ハードルもあり、なかなか利用が進んでいない面もあると感じています。心理的ハードルを下げるためには、オンラインの医療体験を「当たり前なもの」にすることが大事だと考えます。PharmaX社が提供する薬局OSは、チャットによる薬剤師との無料相談などを実現でき、気軽かつ安心して利用できるオンライン医療体験を利用者に届けるものになると思います。今後、auウェルネスと薬局OSの連携など本格的な業務提携の議論を加速させ、日常生活に溶け込んだなめらかな医療体験をより多くの方に届けていけるよう、ともに頑張っていきたいと思います。
グロービス・キャピタル・パートナーズ 福島様
PharmaX社に追加投資いたしました。ヘルスケア領域のアップデートは、機能それぞれが断片的に便利になるだけでは十分ではなく、患者にとって時間や場所を問わず安心できる関係性を作ることにこそ本質があると考えています。PharmaX社はECや薬局の枠に留まることなく、ユーザーに寄り添う温度をもったサービスを提供し続けていますが、私たちはそれこそが新たなヘルスケア体験の中心的価値になっていくと信じています。辻さん、上野さんを中心に想像を超えるスピードで突き進み進化を続けるチームと一緒に新たな世界を創ることを引き続き楽しみにしています。
ANRI 鮫島昌弘様
PharmaX社に追加投資致しました。シード期から合わせると三回目の投資となります。今後、調剤薬局が対物から対人へとシフトしていく流れを当社が支援し、より良い医療体験を提供できると期待しています。
昨今のスタートアップあるあるで、社名に「X」を付けがちですが、PharmaXこそ日本の薬局業界をDXできると信じています!
社名変更に込めた想い
当社のミッションは「世界で最も患者/生活者主体の医療体験を創造する(Design the world’s most people-centered healthcare experience.)」です。
具体的なビジョンについては幅広く検討を重ねてきましたが、「患者のUX向上と薬剤師の働き方の改善を両方を創出することでなめらかで個別最適された医療体験を実現する」という立ち位置が明確になってきたため、社名を株式会社YOJO TechnologiesからPharmaX株式会社へと変更するに至りました。今後は患者さまに最も満足して頂けるオンライン薬局モデルの確立に向けて邁進していきます。
一緒に新しい薬局モデルを実現するエンジニアや薬剤師を募集中
当社では、さらに事業を拡大していくため、ミッションに共感し、強い当事者意識を持つメンバーを募集しています。採用特設サイトを立ち上げていますのでぜひチェックしてください。
▼採用特設サイト
当社主催のイベントも開催
医療・ヘルスケア業界のリーダーの皆様をお招きしてイベントを開催します。ぜひご参加ください。
▼イベントページはこちら
▼イベントページはこちら
PharmaX株式会社 概要
- 会社名:PharmaX株式会社
- 代表者:代表取締役 辻裕介
- 設立日:2018年12月7日
- 会社所在地:東京都新宿区四谷三栄町3-11中村ビル101
- 事業内容:オンライン薬局運営及び薬局OSの開発
- 薬局店舗:YOJO薬局四谷店(会社所在地と同じ場所)
- 会社HP:https://pharma-x.co.jp/
- 求人はこちら:https://herp.careers/v1/yojo
沿革
- 2018年12月 MINX株式会社 創業
- 2019年6月 漢方EC『YOJO』サービス開始
MINX株式会社 から 株式会社YOJO Technologies に社名変更 - 2020年5月 ANRIから約1億円の第三者割当増資を実施
- 2020年8月 YOJO薬局四谷店を開設
- 2020年9月 薬剤師のリモートワーク体制を開始
- 2021年2月 YOJO薬局四谷店にて保険薬局の指定を受ける
- 2021年7月 グロービス・キャピタル・パートナーズ、ANRIから約2.5億円の第三者割当増資を実施
- 2022年9月 株式会社YOJO TechnologiesからPharmaX株式会社に社名変更
KDDI Open Innovation Fund、GCP、ANRIから約5億円の第三者割当増資を実施
KDDIとの協働を発表
▼MUGENLABO Magazine
(参考)
KDDI Open Innovation Fundについて
KDDI Open Innovation Fundは、ベンチャー企業を広く支援するコーポレートベンチャーファンドです。現在活動している「KDDI Open Innovation Fund 3号」は、運用総額約200億円規模で、AI・IoT・データマーケティング・フィンテック・B2B SaaS・エンターテインメントなどを注力分野としています。
このプレスリリースに関するお問い合わせ先
- PharmaX株式会社 広報担当:上島
- メールアドレス:contact@pharma-x.co.jp
- 電話番号:03-4500-2141(代表電話)
<以上>
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