日本での主なESG指数5つを解説 GPIFも採用している指数とは

中長期的な安定した投資を求める人にとっては、ESG投資という考え方が2020年代のスタンダードとなりつつあります。投資リターンや投資先のリスク抑制のためにも各企業のESGリスクへの対応状況は確認が必要ですね。
そんなESGへの対応状況はどのように比較すればよいのでしょうか。実はESG評価は一部指数化されているものがあります。評価手法が発展途上であったり、数値化することは難しくはありますが、実際に公的年金を運用するGPIFは5つのESG指数を採用し、一部の積立年金運用に活用しています。
今回は日本のGPIFでも活用されている5つのESG指数について特集します。
日本の5つのESG指数
FTSE Blossom Japan Index
世界でも有数の格をもつFTSEのESG指数。企業が発行している統合報告書やホームページなどの公開情報をもとにESGリスクへの対応状況の高い銘柄を評価しています。
国内株銘柄を対象としています。
https://www.ftserussell.com/ja/index/spotlight/ftse-blossom-japan-index
MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数
世界で1,000社以上が活用するMSCIのESGリサーチに基づくESG総合型の指数。時価総額上位700銘柄のうち、ESG格付けの高い企業を選定し将来的なリスクにどのように対応できるかを評価したものです。
国内株銘柄を対象としています。
https://www.msci.com/msci-japan-esg-select-leaders-index-jp
MSCI日本株女性活躍指数
女性活躍推進法により開示される女性雇用に関するデータに基づき、性別多様性スコアを算出した指数。女性雇用に関するデータをそもそも開示していない企業は評価が下がるなど独自の仕組みをもっています。
国内株銘柄を対象としています。
https://www.msci.com/msci-japan-empowering-women-index-jp
S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数
環境評価の先進であるTrucostによる炭素排出量データをもとに、世界最大級の指数企業であるS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが指数を構築。他の指数のような総合的な格付けではなく、炭素排出量という明確な数値に基づき評価を行っています。
こちらは国内株銘柄を対象としています。
https://www.jpx.co.jp/markets/indices/carbon-efficient/
S&Pグローバル大中型株カーボン・エフィシェント指数
先述したJPXとは異なり、外国株を対象とした指数。今回紹介した5つの指数の中では唯一の外国株銘柄を対象としたものとなります。
https://www.spglobal.com/spdji/jp/indices/esg/sp-global-largemidcap-carbon-efficient-index/
ESG指数 まとめ
ESG指数はまだ発展途上の物が多く、また同一規格での具体的な数値で評価しづらいこともあり、完成されたものではありません。それでも実際にGPIFや国内外の投資団体で運用の基準となりつつあるのが現状です。
ESG投資にはファンドやETFなど個人投資家向けの投資信託手法も用意されています。気になる方は一度チェックしてみてください。