個人のカーボンフットプリント可視化するアプリ「じぶんごとプラネット」が登場
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Code for Japanが個人のカーボンフットプリント可視化アプリ「じぶんごとプラネット」をリリース
脱炭素型社会の実現には、行政機関や企業の取り組みを待つだけでなく、私たち市民の行動変容が欠かせません。Code for Japanがサービス提供するアプリ「じぶんごとプラネット」では、日本のデータに基づいた国立環境研究所独自の計算アルゴリズムを用い、新しいライフスタイルの具体的な選択肢を数字で提案します。
また、脱炭素型社会の実現には、行政機関や一部の企業だけではなく、多くの企業や市民が参加するオープンなエコシステムが必要です。そのため、フットプリント可視化の計算アルゴリズムはオープンソースソフトウェアとして公開し、行政機関や企業、市民、誰もがソースコードを利活用することができます。
気候変動による異常気象、海面上昇、生態系破壊などが国際的にも注目される中、日本でも、大型台風、集中豪雨、35℃以上の猛暑日などの異常気象が起きています。こうした気候変動による自然災害、食料供給、経済システムへの悪影響を食い止めるには、産業革命後の気温上昇を1.5〜2℃以内に抑えることが必要です1。
エコロジカル・フットプリント(人類が地球に与えている負荷の大きさを測る指標)によると、もし、世界中の人が日本と同じ暮らしをすると、地球が約2.8個分必要になると言われています2。これは、私たちが地球が生み出す自然の資源を必要以上に摂取し、自然に吸収される量より多くの二酸化炭素を排出していることを意味します。これは、プラネタリー・バウンダリーのオーバーシュート(地球の環境容量の限界を超えた)状態の一例であり3、このような地球(プラネット)の問題を誰でも手軽に知り、行動することを後押しし、自らの問題(じぶんごと)にできるアプリとして「じぶんごとプラネット」は開発されました。
住居、移動、食生活、衣類など、私たちの暮らしを支えるあらゆるモノやサービスは、これらを作り、運び、捨てるまでの間に温室効果ガスを排出し、その量は日本のカーボンフットプリント全体の約6割を占めています4。気候変動への影響を小さくするために、私たちにできることはたくさんあります。毎日の生活で、モノを買う、使う、捨てる、食事する、移動する、電気を使う。ライフステージの節目で、住んでいる街のこと、家のこと、車のことを考える。こうした場面のそれぞれで、それぞれの市民にしかできない脱炭素アクションの選択肢があります。
ひとりひとりが、一つでも多くの脱炭素アクションを起こし、その輪を広げていくことが、気候変動を止めることにつながります。さらに、オープンソースソフトウェアとして開発されたこのフットプリント可視化アプリは、企業、自治体、団体などがこのプラットフォームを活用することで、社会全体を脱炭素型へと変容するための仕組みづくりに参画することを後押しします。
アプリの特徴
個人のカーボンフットプリントを可視化するアプリは、これまで主に海外において手法開発が行われ、実用化されていますが、本アプリには以下の3つの特徴があります。
1) 日本のライフスタイルや特徴に合った海外製ではなく日本のデータと計算アルゴリズムを使っている
アプリでは、生活に関する質問にユーザーが答えた結果を国立環境研究所が日本のデータとライフスタイルの特徴をもとに開発した計算アルゴリズムを用いて、ユーザーのカーボンフットプリントを算出します。海外ではなく、日本のデータを用いているため、より精度の高いカーボンフットプリントを知ることができます。
2) 脱炭素型ライフスタイルへ向けた行動の具体的な選択肢を数字で提案する
ユーザーごとに算出されたカーボンフットプリントの量を日本平均と比較した上で、ユーザーにあった脱炭素アクションの選択肢をカーボンフットプリントの削減効果とともに提案します。さらにユーザーは選んだ選択肢をSNSなどにシェアすることで行動変容を宣言することができます。
3) オープンソースで脱炭素社会に向けた新しいエコシステムを日本に作り出す
本アプリは、オープンソースソフトウェアとして開発されているため、ライセンスに従ってどなたでも利用することができます。今後はAPIの提供を検討しており、様々なサービスと連携することによって、カーボンフットプリントの削減に向けたエコシステムを作っていきます。
シビックテックによる開発
じぶんごとプラネットの開発は、Code for Japanが主催する開発イベントのソーシャルハックデーを中心に行われました。Code for Japanが運営するシビックテックコミュニティのエンジニアやデザイナーの貢献により開発されました。
オープンソースの公開
このアプリは、営利目的での利用も含めて許諾される「MITライセンス」によりソースコードを公開・提供いたします。今後、さまざまな企業や団体によるスマートメーターやIoT家電との連携、家計簿アプリとの連携、ゲーミフィケーション、行動インサイトを統合したスマホアプリの開発、自治体などの環境啓発や政策形成への活用など、本プラットフォームを起点とした様々な活用が期待されます。企業や自治体などの皆様がソースコードをご活用される際は、利用規約をご確認ください。
じぶんごとプラネットは、下記のURLから無料でご利用できます。
ソースコードは以下のURLで公開しています。
- https://github.com/codeforjapan/JibungotoPlanet
- https://github.com/codeforjapan/JibungotoPlanet-backend
注釈
1 気候変動に関する政府間パネル(IPCC) (2022) 第6次評価報告書 https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ipcc/ar6/index.html
2Johan Rockström et al. (2009) A safe operating space for humanity. Nature. 461, 472-475. https://www.nature.com/articles/461472a
3 WWF & Global Footprint Network (2019)「環 境 と 向 き 合 うま ち づ くり」 https://www.wwf.or.jp/activities/data/20190726sustinable01.pdf4 国立環境研究所 (2021)「国内52都市における脱炭素型ライフスタイルの選択肢:カーボンフットプリントと削減効果データブック」https://lifestyle.nies.go.jp/
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SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
2030年までの達成を目指して、国・自治体・企業や団体などがSDGsの目標およびターゲットとしてゴールを設定した「SDGs宣言」を策定および公表し、様々な取組みを行っています。 中小企業においても、社会的なSDGsへの取り組みに対する関心の高まりから、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出につながりを見据え、多くの企業がSDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsへの取り組みについて厳密な取り決めはないので、どこから始めどのように進めてよいかわからないと思います。 SDGsに取り組む方法やメリットやデメリット、中小企業での必要性など詳しくは「SDGs宣言の方法やメリット、許可や例文」で解説しています。
SDGsの目標や取り組み内容を決め、SDGs宣言を策定して公表することで対外的にアピールする方法については、「SDGs宣言の公表とアピール方法」で解説しています。
各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。
※VOIXもSDGsの取り組みを行っています。
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VOIX編集部 小川望海
VOIX編集部のライフ/SDGs担当ディレクターとして活動中。大手広告代理店に在籍していたこたともあり、情報感度には自信あり。