「はたらきかたラボ」がZ世代の「SDGs×働き方」について調査、結果を発表

VOIX編集部 小川望海VOIX編集部 小川望海 公開 SDGs
「はたらきかたラボ」がZ世代の「SDGs×働き方」について調査、結果を発表

【はたらきかたラボ調査】第7回目のテーマは、SDGs。8割以上がSDGsに「興味がある」と回答。一方で「Z世代だからSDGsに興味あり」には違和感も。Z世代のSDGsに対する本音はいかに?

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/)と、Z世代(※)を対象としたシンクタンク組織『Z総研』の共同プロジェクト『はたらきかたラボ』では、Z世代の「SDGs×働き方」について、調査を行いました。
※ジェネレーションZ世代(1995年以降生まれの若年層)

『はたらきかたラボ』とは

『マイナビ転職』を運営するマイナビのZ世代社員と、Z総研に所属するリアルZ世代メンバーたちが主体となり、Z世代の働き方や生き方を調査データから導き出すプロジェクトです。毎月テーマを決めてアンケートを実施し定量的な調査をするとともに、座談会でZ世代の生の声を聞くことで、Z世代を取り巻く状況、理想の働き方や生き方を紐解いていきます。

第7回調査「SDGsについて」

第7回目の調査は、Z世代の「SDGsに対する意識」を深堀りするため、Z総研が運営するリアルZ世代コミュニティ所属のメンバーへのアンケートを実施。その結果をもとに『マイナビ転職』の若手社員とZ総研メンバーが座談会を行いました。

調査概要

  • 調査時期:2022年7月12日~7月17日
  • 調査機関:Z総研
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:全国男女18~25歳 207名

『はたらきかたラボ』オンライン座談会

  • 実施:2022年9月1日
  • 参加者:マイナビ転職メンバー3名、Z総研コミュニティ所属メンバー3名、はたらきかたラボ所長 道満綾香(Z総研) 計7名

Z世代の「SDGs×働き方」調査結果

TOPICS①:8割以上がSDGsに「興味あり」、その鍵は「自分ゴト化」できるか否か

アンケートで「SDGsに対して興味・関心はありますか?」と尋ねたところ、42.5%が「非常にある」、44.0%が「ある」と回答し8割以上のZ世代がSDGsに興味・関心を持っていることがわかりました。

はたらきかたラボメンバーにも同様の質問をしたところ、6人中5人が「ある」、1人が「あまりない」と回答。それぞれ理由についても尋ねてみると「ある」と回答した人は「小学校の頃に環境問題の授業が週に1回あり、その頃からそういう問題を身近に感じていた。大学生になって周りがSDGs関連の研究や仕事をしているのに影響されてさらに興味を持つようになった」(23歳・大学4年生・女性)という意見がありました。また、「あまりない」と回答した人は「SDGsを自分ゴト化できないのが本音。コロナで外国に行くこともできない現状で今はそこまで興味を持てない。実際にいろいろなことを体験できるようになったらもっと自分ゴト化して考えられるんだろうなと思う」(26歳・社会人5年目・女性)という理由がありました。日常生活や仕事・勉強などを通じてSDGsの問題を身近なものとして「自分ゴト化」できるかどうかが、SDGsに対して興味・関心を持てるかどうかの大きな軸となっているようです。

TOPICS②:17の目標の中で最も興味・関心が高いのは「ジェンダー」

次に、「SDGsの17の目標について、最も興味・関心が高いのはどの項目ですか?」という質問では、「⑤ジェンダー」が28.4%と最も高く、その理由について自由回答で聞いてみたところ「インフルエンサーの発信から興味を持った」や「知り合いにトランスジェンダーの人がいる」などSNSやメディアからの影響や身近な人がきっかけで興味・関心を持ったという意見がありました。

はたらきかたラボメンバーにも同様の質問をしたところ、①貧困:1名、⑤ジェンダー:2名、⑥水とトイレ:2名、⑯平和と公正:1名という回答でした。①貧困を選んだ人の理由については「海外旅行に行った際に、その国の経済格差を肌で感じたから」と、自身の体験を通じて興味を持ったという意見がありました。また、⑤ジェンダーを選んだ人の理由については、「最近だと芸能人の夫婦関係が話題になったのをニュースで見て興味を持った」(23歳・社会人2年目・女性)や、「ジェンダーに関するニュースはTwitterのトレンドにもよく上がっていて目につきやすい。有名人がそういった問題に向き合っていることで、ジェンダーに関する話題に触れる機会は多くなった気がする」(23歳・大学4年生・女性)など、第6回『情報収集』での「Z世代の65%が毎日1回以上“時事ニュース”をチェックしている」という調査結果からみられる通り、そこで取り上げられている社会課題に対して興味・関心を持つようになった人も多いようでした。

さらに、はたらきかたラボとして「働き方」に関する目標についてもメンバーに質問をしてみました。「⑧“働きがい“のある人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)とは、どういう仕事だと考えていますか?」と聞いたところ、「自分のやっている仕事にやりがいを感じられるかどうか。仕事内容の意味を理解していて、勤務体系にも納得していること」(24歳・社会人3年目・男性)や、「最低限、自分の主張や意志を通せる職場環境と、働く体力をしっかり蓄えられるだけの休息や働きに見合った給料を得られる仕事」(23歳・大学4年生・女性)、「その人が尊重される働き方。働く個人が大事にされながら、充足感を感じて働けられるかどうか」(25歳・社会人3年目・男性)といった業務内容や環境、制度などに対して自分自身が納得感・充実感を持って働ける仕事という意見がありました。

さらに、「持続可能な仕事とはどのような仕事(働き方)だと考えていますか?」と質問してみたところ、「業務量が適切でその人にとって無理なく続けていける仕事。いろんな会社に勤めている人と話をする中で、多少無理があっても自分のキャパシティをオーバーしない程度の業務量を続けていける仕事が持続可能なのかなと感じる」(24歳・社会人2年目・男性)といった仕事とプライベートのバランスが適切な働き方という意見や、「プライベートが充実しているのが大前提で、それに加えて誰かのためになっていたり社会が良くなっているということを感じられたりする仕事。やりがいを感じた方が続けられるし、企業目線で見ても儲かるのでwin-winな関係性になれると思う」(26歳・社会人5年目・女性)など、働く個人が充実感を持つことで結果的に会社の利益にも繋がるという大きな視点で「持続可能な仕事」について考えているZ世代もいました。

TOPICS③:9割以上がSDGsの取り組みをしている企業に「好感が持てる」

また、「SDGsの取り組みをしている企業に好感が持てますか?」という質問では、61.4%が「非常に好感が持てる」、31.9%が「どちらかといえば好感が持てる」と回答し、9割以上のZ世代がSDGsの取り組みをしている企業に対してポジティブな印象を持っていることがわかりました。

はたらきかたラボメンバーも6人中1人が「非常に好感が持てる」、残りの5人が「どちらかといえば好感が持てる」と回答し、アンケート調査の結果と同じくSDGsの取り組みをしている企業に対して良い印象を持っているようでした。また、「ボディークリームの会社が容器を店舗でリサイクルするとポイント贈呈する取り組みをしていたり動物実験を絶対にしないと発信していたりすることを知り、その会社の商品を使いたいなと思った」(23歳・社会人2年目・女性)など、SDGsの取り組みを好意的に感じるだけにとどまらず、SDGsの取り組みをしているかどうかを商品選択の際に意識しているという意見もありました。

そこで、「SDGsについての取り組みをしているかどうかが企業選択の軸になったり、条件になったりすることはありますか?」と聞いてみたところ、「アンテナが敏感な企業だと思うし、取り組みに対してマイナスな感情を抱くことはない。ただ、自分が仕事を探すときにはその会社がどんな取り組みをしているかよりも業務内容に興味を持つことが多いので、企業がSDGsに取り組んでいるかどうかが職業選択の軸になることは少ないと思う」(24歳・社会人2年目・男性)というように、SDGsの取り組みをする企業の姿勢に対しては好意的な印象を持つ一方で、企業を選ぶ基準までにはならないという意見もみられました。

TOPICS④:「SDGsに興味関心が高い」と言われるZ世代の本音

最後に、はたらきかたラボメンバーに「“Z世代はSDGsに興味・関心がある”という内容の記事が世の中的に多いことに対してZ世代はどう感じているのか」と質問したところ、「“SDGsの項目をすべて言えますか?”と聞かれても言えないし、“SDGsに関する取り組みを何かしていますか?”と聞かれたらどこまでがSDGsかは正直わからない。ただ項目を改めて確認すると意外と自分が行動していることもあるという感じ」(23歳・社会人2年目・女性)といった意見や、「就職活動で企業側から面接でSDGsについて聞かれたときのために、建前的に“興味がある”と言っている人が実は多いと思っている。ただSDGsにみんな全く興味がないというわけではなくて、ジェンダーや格差など、SDGsに含まれているそれぞれの項目について関心が高い人は多いと思う」(24歳・社会人2年目・男性)、「“Z世代だからSDGsに興味あるでしょ?”というのは乱暴。自分の周りでも興味がある人はあるし、ない人はない」(25歳・社会人3年目・男性)など、当事者としての率直な意見を聞くことができました。また、SDGsの項目に含まれる課題のカテゴリーが広範囲であるため、SDGsをきっかけに社会課題に対して興味を持ったというよりは、以前から注目していたり行動していたりしたことが「実はSDGsに関連していた」ことを後から知ったという人もいました。

総括:Z世代の「SDGs×働き方」とは

今回の調査から、アンケートではZ世代がSDGsに興味・関心が高いという結果が出た一方で、「Z世代全員がSDGsに興味があると言われることには違和感がある」、「SDGsきっかけで社会課題や環境問題を意識するようになったというよりも、日頃から身近に感じていたことがいつの間にかSDGsに含まれていた」など、Z世代のリアルな意見を知ることができました。

Z世代だからといって必ずしもSDGsの細かい内容まで理解しているわけではなく、「SDGs」という言葉に対してというよりは、自身の体験から問題が「自分ゴト化」されたり、日々キャッチしているSNSやメディアの情報がきっかけとなったりして、個別の社会課題に興味・関心を持つようになり、それがSDGsの目標に含まれていたため、結果的に「SDGsに興味がある」という回答に繋がっているようです。

今後もはたらきかたラボでは、Z世代の志向や意識を様々な角度から調査し、理想の働き方や生き方を紐解くべく、活動を続けてまいります。

※参考
【はたらきかたラボ調査】
第6回目のテーマは、情報。Z世代の65%が毎日1回以上「時事ニュース」をチェック。仕事や勉強の情報検索では「検索エンジン」を用いる人が最多。
( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000020799.html

「はたらきかたラボ」メンバー

「Z総研」は、株式会社N.D.Promotion(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:金丸雄一 以下「N.D.Promotion」)ならびに株式会社オールブルー(本社:東京都港区 代表取締役CEO:助野太祐 以下「オールブルー」)が運営を行う、国内初のZ世代を対象としたシンクタンク組織です。”ジェネレーションZ”をターゲットとしたすべての企業、商品にとって最良のマーケティングパートナーとなり、ナレッジ・コンサルティングの提供をすることはもちろん、企画・コンテンツのプロデュース、クリエイティブを通じたソリューションの実施までワンストップで提供させていただきます。

全国の求人情報掲載数や登録ユーザー数で、国内最大級の総合転職情報サイト。毎週火・金曜日に新規求人情報を更新しています。「女性」「エンジニア」「グローバル」などの求職者のニーズにマッチするサブサイトや転職に役立つ各種コンテンツを取り揃えているのはもちろん、大都市圏から地方都市まで地域密着型の求人情報が多数掲載されているのが最大の特徴です。最近では、仕事やキャリアについて悩みを抱えている人が語り合えるコミュニティサービス「キャリQ」をリリース。転職だけでなく「仕事に関する不安や悩みを持つ人」に寄り添った事業を展開しています。マイナビ転職は、新しい一歩を踏み出す人と新しい出会いを求める企業の双方にとって、よりよいサービスを提供します。

本件に関するお問い合わせ先
  • はたらきかたラボ 運営事務局(Z総研内)
  • 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 6-27-8 エムズ原宿3F(N.D.Promotion内)
  • MAIL:info@zet.tokyo
  • 担当:道満

<以上>

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【SDGs について】   SDGs について
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
2030年までの達成を目指して、国・自治体・企業や団体などがSDGsの目標およびターゲットとしてゴールを設定した「SDGs宣言」を策定および公表し、様々な取組みを行っています。 中小企業においても、社会的なSDGsへの取り組みに対する関心の高まりから、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出につながりを見据え、多くの企業がSDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsへの取り組みについて厳密な取り決めはないので、どこから始めどのように進めてよいかわからないと思います。 SDGsに取り組む方法やメリットやデメリット、中小企業での必要性など詳しくは「SDGs宣言の方法やメリット、許可や例文」で解説しています。
SDGsの目標や取り組み内容を決め、SDGs宣言を策定して公表することで対外的にアピールする方法については、「SDGs宣言の公表とアピール方法」で解説しています。
各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。

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VOIX編集部 小川望海

VOIX編集部のライフ/SDGs担当ディレクターとして活動中。大手広告代理店に在籍していたこたともあり、情報感度には自信あり。
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