一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアムが世界初の手法でボランタリーカーボンクレジットを認証
この記事の目次
NCCCが独自の認証規約でボランタリーカーボンクレジットを初認証
一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム(NCCC)は、独自のカーボンクレジット認証規約「NCCCカーボンスタンダード」を策定し、岡山県赤磐市のメガソーラーパネルサイトを対象とした第一号のボランタリーカーボンクレジットを認証しました。このプロジェクトでは、土壌有機炭素の蓄積による炭素除去を認証し、脱炭素社会への貢献を目指しています。
<以下リリース>
NCCCが世界初の手法によるカーボンクレジット認証規約の確立とボランタリーカーボンクレジット(第一号)を認証
NCCCが手掛けるボランタリーカーボンクレジットの認証により、気候変動対策への第一歩を踏み出す。
一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム(代表理事:馬奈木俊介、以下、「NCCC」)は、世界初となる手法を採用して独自の「NCCCカーボンスタンダード(カーボンクレジット認証規約)」を確立し、第一号となるボランタリーカーボンクレジット(※注1)を認証しました。
1. ボランタリーカーボンクレジットに取り組む背景
NCCC(※注1)は、生態系や自然環境がもたらす自然資本の活用を進めることで、カーボンニュートラルやネイチャーポジティブといった社会課題の解決に貢献し、社会全体のウェルビーイング向上に貢献することを目指しています。
そのために、二酸化炭素(以下、「CO₂」)の削減を含めたボランタリーカーボンクレジット市場の活性化を通じた脱炭素社会の実現を目指して、テクノロジーを活用しながらCO₂の吸収量の測定、評価や文書化、取引の透明性確保などにオールインワンのソリューションを提供することを目指して取り組みを進めてきました。
2. 認証されたカーボンクレジットの概要
今回認証されたカーボンクレジットの概要は以下の通りです。岡山県赤磐市のメガソーラーパネルサイトにおいて、約50haの土地を草地化し、メガソーラーパネルの設置によって固定される炭素を対象としています。土壌有機炭素の蓄積による炭素除去量を算出し、自然由来の炭素除去(土壌炭素)に基づいて認証が行われました。
NCCCは、2024年7月16日、岡山県赤磐市における土壌カーボンクレジット事業に対して、初の認証を行いました。同事業は、造成時の侵食を防ぐ工法として、有限会社辻田建機(代表取締役 辻田 兼臣、以下「辻田建機」)が特許を取得している「ユニティーグリーン工法」を採用し、土壌の緑化を通じて炭素固定を実現するものです。これにより、地球環境の保全と持続可能な発展に向けた重要な一歩を踏み出すとともに、NCCCによる自然資本の経済価値化の取り組みがさらに広く認知されることが期待されます。
今回の認定は、NCCC独自のカーボンクレジット認証規約に基づき行われたものであり、これにより、海外に比べて成長が遅れている日本のボランタリーカーボンクレジット取引に新たなスタンダードを提示するものです。同時に、ボランタリーカーボンクレジット市場の成長を促進し、政府が掲げるカーボンニュートラル目標の達成を後押しする意義があります。
プロジェクト名 | 赤磐草地プロジェクト(Akaiwa Grassland Project) |
プロジェクト開始日 | 2021年11月25日 |
合計認証量 | 777 t-CO2e |
3. 今後の展開
こうした事業で創出されるクレジットは、カーボン価値だけでなく、生態系保全や土壌の保全による土砂災害に対する防災減災効果など、自然に根差した社会課題解決策(Nature Based Solutions、NbS)として、複数の社会課題に対する効果(トレードオン)を期待することができる価値の高いクレジットとなります。
さらに緊密に連携している株式会社aiESG(代表取締役 馬奈木 俊介、以下「aiESG」)が提供する企業のサプライチェーンのESG評価といったサービスとの組み合わせにより、サプライチェーン全体のESGリスクの提言や気候変動・生物多様性に係る情報開示など、中小企業が今後直面する課題へのソリューションを提供することにもつながります。
NCCCは今後、今回策定したカーボンクレジット認証規約を元に、全国に支部を展開しながら地域のステークホルダーとともにボランタリーカーボンクレジットの認証事業を拡大します。各プロジェクトを実施する自治体や地域企業を含む地域社会とともに取り組むことで、地域経済の発展や地方創生、第一次産業の振興といった社会課題に貢献することを目指します。
【NCCCの概要】
法人名:一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム
代表者:代表理事 馬奈木 俊介
設立日:2023年4月10日
本社所在地:福岡市西区元岡744番地
公式サイト:https://nccc.earth/
【aiESGの概要】
法人名:株式会社aiESG
代表者:代表取締役 馬奈木 俊介
設立日:2022年7月20日
本社所在地:福岡市博多区博多駅前 1-15-20
NMF博多駅前ビル 2階
公式サイト:https://aiesg.co.jp/
【辻田建機の概要】
法人名:有限会社辻田建機
代表者:代表取締役 辻田 兼臣
設立日:昭和57年2月22日
本社所在地:大分県宇佐市大字四日市
2873番地の8
NCCCとボランタリーカーボンクレジットについて(※注1)
ボランタリーカーボンクレジットとは、企業や個人が自主的に温室効果ガスの排出を削減したり、吸収したりする活動に対して発行されるクレジットのことです。このクレジットは、排出量を削減したい企業や個人が購入することで、自分たちの排出量を相殺(オフセット)する手段として利用されます。特に、企業が自身の環境負荷を軽減するために利用するケースが増えており、持続可能な社会の実現に向けた重要なツールとして注目されています。
こうした背景の中、2023年4月に、九州大学の馬奈木俊介教授を理事長代表理事として、一般社団法人ナチュラルキャピタルコンソーシアム(以下「NCCC」)が設立されました。NCCCは、森林、農地、海洋資源などの自然資本が吸収する二酸化炭素(CO₂)の量を技術的に測定・評価し、クレジット化することで、カーボンクレジット市場を促進し、脱炭素社会の実現に貢献することを目指しています。NCCCの設立は、日本におけるカーボンクレジット市場の成長を加速させる新たな一歩となっています。
【お問い合わせ先】
一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム
担当者:工藤・水野
メール:contact@nccc.earth
<以上>
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SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
2030年までの達成を目指して、国・自治体・企業や団体などがSDGsの目標およびターゲットとしてゴールを設定した「SDGs宣言」を策定および公表し、様々な取組みを行っています。 中小企業においても、社会的なSDGsへの取り組みに対する関心の高まりから、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出につながりを見据え、多くの企業がSDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsへの取り組みについて厳密な取り決めはないので、どこから始めどのように進めてよいかわからないと思います。 SDGsに取り組む方法やメリットやデメリット、中小企業での必要性など詳しくは「SDGs宣言の方法やメリット、許可や例文」で解説しています。
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各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。
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