株式会社カワダと三菱電機株式会社が家電・玩具の廃プラスチック再利用に向け共同研究
この記事の目次
家電・玩具リサイクルで循環型社会に貢献
三菱電機とカワダは、家庭で不要となった家電や玩具から排出されるプラスチックの回収・再利用を目的とした共同研究を開始しました。この研究では、家電由来のリサイクルプラスチックを使った玩具の試作を進め、循環型社会の実現を目指します。さらに、東京おもちゃショー2024においてリサイクル材を使用した玩具を展示し、家庭で不要となった玩具の回収も行います。
<以下リリース>
三菱電機とカワダが家電や玩具の廃プラスチック再利用に向けた共同研究を開始
子どもたちの身近にあるプラスチックを再利用することで、持続可能な社会に貢献
三菱電機株式会社
株式会社カワダ
三菱電機とカワダが家電や玩具の廃プラスチック再利用に向けた共同研究を開始
子どもたちの身近にあるプラスチックを再利用することで、持続可能な社会に貢献
業界を超えたリサイクルプロセス確立のイメージ
三菱電機株式会社(以下、三菱電機)と株式会社カワダ(以下、カワダ)は、三菱電機グループの家電リサイクル事業で長年培ってきた技術を活用し、家庭などから廃棄されるプラスチックの回収・リサイクルの推進に向けた共同研究を開始しました。
なお、本共同研究の取り組みの一環として「東京おもちゃショー2024」(8月29日~9月1日、於:東京ビッグサイト)に家電由来のリサイクル材から試作した玩具の共同出展と、家庭内で不要となった玩具の回収を実施※1します。
日本政府は2019年5月に「プラスチック資源循環戦略※2」を策定し、2035年までに使用済みプラスチックを100%リユース・リサイクルなどにより有効利用する目標を掲げています。また、世界的な化石燃料産業からのダイベストメント※3により、バージンプラスチックのサプライチェーンが破綻するリスク※4があります。このような背景から、さまざまな企業が循環型社会の実現に向けたプラスチックのリサイクルに取り組んでいます。現在、日本においては、回収された廃プラスチックのうち半分以上がサーマルリサイクル※5として利用されていますが、プラスチックを有効活用するためには、廃プラスチックを回収するためのスキームを整え、マテリアルリサイクルにより資源に戻し、製品原料として再利用することが重要です。また、資源をリサイクルするには、物流などで排出される温室効果ガスやコストを考慮し、国内で資源を循環させることが望ましいと考えられています。一方、リサイクルプラスチックを外観デザインに使用する場合には、異物の出現や樹脂自体の色のばらつき、強度不足などのさまざまな課題解消も不可欠です。
三菱電機は、グループ内で家電リサイクル事業を行っており、同社の統合デザイン研究所において、リサイクルプラスチックの質感を活かした材料開発とCMF※6の研究を行っています。
カワダは、食用に適さない古米や破砕米を原料とした日本発のお米の環境素材「rise resin®(ライスレジン)※7」を使用したDIABLOCK®(ダイヤブロック)「OKOMEIRO®(オコメイロ)」の製品開発を行っており、サステナブルな取り組みの実績や知見を有しています。
今回、三菱電機とカワダは、家庭内で不要となったプラスチックを回収し、資源としての活用に向けたプラスチックリサイクルの共同研究を開始しました。暮らしに身近な存在である家電と玩具に関して、両社がそれぞれ保有する知見を融合することで、環境に配慮した技術開発と業界を超えたリサイクルプロセスの確立を目指し、持続可能な社会の実現に貢献します。
※1 回収は8月31日~9月1日のパブリックデーのみ実施
※2 出典:「プラスチック資源循環戦略」について | プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラ新法)の普及啓発ページ (env.go.jp)
※3 石油や石炭などの化石燃料を取り扱う企業から投資資金を引き揚げる動き
※4 出典:資料2_サーキュラー・エコノミー及びプラスチック資源循環のリスクと機会について (env.go.jp)
※5 ごみを燃焼した際に発生する熱を回収してエネルギーとして再利用する方法
※6 Color、Material、Finishの略で、製品デザインにおける色、素材、仕上げの3つの要素を指す
※7 廃棄されるお米をプラスチックへとアップサイクルしたバイオマスプラスチック
【本共同研究の特長】
1.玩具由来プラスチックの組成を調査し、新たな適用先製品と必要となる技術開発項目を検討
・「東京おもちゃショー2024」にて、不要となった玩具の回収を実施
・玩具由来プラスチックの組成を調査することで、リサイクルプラスチックとして、家電や玩具を含めた新たな適用先製品の検討や課題を抽出
・家電製品とは異なる種類のプラスチックや品質のばらつきを有する玩具に対して、高品質な選別を実現するための技術開発項目を検討
2.家電由来のリサイクルプラスチックを原料として試作した玩具の受容性を調査
・カワダが保有する「rise resin®」などのサステナブルな新素材を使用した製品化実績の知見を活用し、三菱電機独自の高度選別技術を用いた家電由来の高品質なリサイクルプラスチックを原料とする「MEGURIIRO™(メグリイロ)」をDIABLOCK®にて試作
・三菱電機が保有するリサイクルプラスチックの材料開発やCMF研究の知見を活用し、リサイクル材特有の色味を活かした自然な色彩とすることで、暮らしに馴染む玩具を追求
・「東京おもちゃショー2024」にて、「MEGURIIRO」をはじめとするリサイクル材製の玩具の受容性を調査
【共同研究の概要】
●期間
2024年8月6日~2025年3月31日
●内容
不要となった玩具のプラスチックリサイクルに関する組成調査・選別技術開発項目の抽出・受容性調査などの実施、業界を超えたリサイクルプロセス確立の検証
●役割分担
三菱電機:
・不要となった玩具の回収・管理、プラスチック選別・リサイクルプロセスの検討
・玩具由来リサイクルプラスチックによる家電の試作製造
カワダ:
・リサイクルプラスチック(家電由来・玩具由来)による玩具の試作製造
【今後の予定・将来展望】
「東京おもちゃショー2024」での受容性調査などを踏まえ、多種多様な用途でのリサイクル材の適用拡大の推進に向けて、共同研究を進めていきます。2025年3月を目途に、回収したリサイクルプラスチックの物性調査を完了し、新たな適用先製品の検討開始を目指します。
【商標関連】
「rise resin」
株式会社ライスレジンの登録商標
「DIABLOCK」
「OKOMEIRO」
株式会社カワダの登録商標
「MEGURIIRO」
三菱電機株式会社の出願中の商標
お問い合わせ先
<報道関係からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 広報部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
TEL 03-3218-2332 FAX 03-3218-2431
株式会社カワダ オリジナル事業部 宣伝・販促部
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-14-1 新宿グリーンタワービル B1F
TEL 03-5339-6087 FAX 03-5339-6106
E-Mail:next@diablock.co.jp
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 統合デザイン研究所
〒247-8501 神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/corporate/randd/inquiry/index_id.html
株式会社カワダ 長野工場 お客様サービス課
〒389-0514 長野県東御市加沢1409
TEL 0268-62-1819
<以上>
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SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
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各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。
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