株式会社サティスファクトリーが回転すし「スシロー」の廃棄アクリルパーティションを知育玩具へ再生

VOIX編集部記者VOIX編集部記者 公開 SDGs
株式会社サティスファクトリーが回転すし「スシロー」の廃棄アクリルパーティションを知育玩具へ再生

425店舗から回収、CO2削減に貢献する環境配慮型プロジェクト

株式会社サティスファクトリーは、スシローの国内425店舗から不要になった飛沫防止用アクリルパーティション5,589kgを回収し、一部を知育玩具の立体型パズルに再生しました。この取り組みにより、アクリルの焼却処理を避けることで12,295kgのCO2排出を削減しました。完成したパズルは、大阪府社会福祉協議会を通じて地域の子供たちに寄贈されます。

このニュースのポイント
  • スシローの425店舗からアクリルパーティションを回収
  • 再資源化でCO2排出を12,295kg削減
  • アップサイクルされたパズルを子供たちに寄贈

<以下リリース>

スシローのアクリルパーティションを知育玩具に

425店舗から資源を一括回収&アップサイクル、CO2排出削減を支援

  • 国内スシロー425店舗から飛沫防止用アクリルパーティション5,589kgを回収一部を再資源化し、お子さま向け立体型パズルの製作と施設への寄贈に協力地域をまたぐことが難しい一斉回収を実現した胆は、従来からの廃棄物管理体制廃棄物としての焼却処理を回避し、CO2排出を12,295kg削減する成果
2024年8月21日 大阪府社会福祉協議会への寄贈式にて
製作した知育玩具(左右共にサティスファクトリー撮影)

成果|不用になったアクリルパーティションをアップサイクル

株式会社サティスファクトリーは、株式会社FOOD & LIFE COMPANIESが展開する回転すしチェーン「スシロー」の国内425店舗に対して、不用になった飛沫防止用アクリルパーティションを資源として有効活用する回収を手配しました。さらに、デザイン会社や加工会社を選定し、一部を使用して知育玩具の立体型パズルに生まれ変わらせました。

▼概要

・再資源化重量:5,589kg

・回収期間:2023年8~10月(3か月間)

・対象店舗:国内スシロー 425店舗

・環境負荷の軽減効果:12,295kg-CO2(杉の木1397本分が1年に吸収するCO2の量)

・処理方法:マテリアルリサイクル

社会問題|コロナ禍を経て増加する廃棄物

2023年5月に新型コロナウイルスは5類に移行。これにより飲食店の感染対策は縮小し、大量の飛沫防止用アクリルパーティションが役目を終えました。これを企業が処理する際は、品目や地域ごとに業者への依頼と調整を要するために多くの手間がかかります。店舗担当者にとっての業務負荷は増し、条件の合うリサイクル先を手配できなければ焼却処理によるCO2排出といった環境負荷も懸念されます。

経緯|環境配慮への意向に沿った選択肢を提供

サティスファクトリーは、全国のスシロー店舗の廃棄物管理を支援しています。アクリルパーティションにおいても、各現場の状況を把握していることから、速やかな回収手配が可能でした。さらに、環境負荷を抑える効率回収と資源循環はもちろんのこと、その成果物として環境貢献や地域貢献を高められるオリジナル製品に再生することが選択されました。FOOD & LIFE COMPANIES社は、もとより廃油のSAF化など資源循環に積極的であり、サーマルリサイクルやマテリアルリサイクルに限らず、幅広い選択肢を視野に入れられています。私たちはその想いを受け取り、回収から製品化までの業者選定やフロー構築を担い、協議を重ねてこのアップサイクルを実現することができました。

特長|日頃の廃棄物管理体制が土台に

① 廃棄物の管理体制

サティスファクトリーは、2008年よりスシロー店舗の廃棄物管理を支援しています。店舗が出すごみの回収から処理完了までの窓口を一本化し、適正な廃棄物処理の手配を代行。これにより、回収要件を速やかに正確に整える体制が作られています。

② CO2排出を抑える物流構築

資源回収にあたり、店舗毎の希望処理量を情報集約し、一台の車輌が一度に複数店舗を回る効率の良い物流を構築しました。その結果、店舗毎の単独回収に比べて走行距離を約50%圧縮することができました。(一般的にチェーン店舗の多くは各々に処理を任せられ、それぞれ単発に車輛が稼働してCO2排出やコストが高い傾向にあります。)

③ 焼却回避による環境負荷低減

本取り組みでは、アクリルの焼却処理によるCO2排出を12,295kg抑制したと算出することがきできます(アクリル1kgの焼却処理につき、CO2が2.2㎏発生)。廃棄物の再資源化は、CO2を一因とする地球温暖化の防止に貢献します。

④ マテリアルリサイクルによる出口製品の企画

成果物の活用方法について協議を重ね、知育玩具の立体型パズルの製作に至りました。お寿司を扱う会社らしく海の生物をモチーフにしており、お子さまたちが楽しみながら空間認識能力や想像力を育むことができるおもちゃです。

サティスファクトリーは、デザイン会社や加工会社を選定し、9か月に渡って複数のプランニングを進行しました。自社の処理工場を持たない管理会社だからこそ、第三者としてのフラットな視点で価値ある製品への再生にこだわりを持っています。

⑤ 再生材プロダクト寄贈による地域社会への貢献

この立体型パズルは、FOOD & LIFE COMPANIES様によって大阪府社会福祉協議会へ寄付されました。今後、大阪府内の施設で暮らすお子さまたちに使用いただく予定です。2024年8月21日に実施された寄贈式には関係各社が集い、これらがお子さまたちにとって刺激や愛情になり、成長の一助となることを願う場となりました。

また、FOOD & LIFE COMPANIES サステナビリティ推進室の担当者の方からは、

「次世代を担う子ども達に何かできないかと考えこのような知育玩具になりました、デザイナーをはじめとして製作者の愛情が伝わってくるようなものにできて嬉しいです」

といったお声を頂戴することができました。

展望|資源利用から生物多様性への繋がりを見据えて

環境問題が世界で深刻化するなか、企業は資源利用を見直す時代へと変化しています。廃棄物の減量は焼却処理の抑制であり、地球温暖化の一因であるCO2排出の削減に繋がります。これは、地球上の生物多様性を保ち、自然と共生する社会づくりにまで影響を与えるのです。また、CO2排出量や気候変動リスクなどの情報開示が求められれば、廃棄物管理体制が確立していることはこれの備えにもなります。今後もサティスファクトリーでは、地球環境の持続可能性を見据えた姿勢で、企業の取り組みを支援してまいります。

|本取り組みに関わる企業一覧

主催: 株式会社FOOD & LIFE COMPANIES

https://www.food-and-life.co.jp/

▽プレスリリース

https://www.food-and-life.co.jp/news/8112/

資源提供: 株式会社あきんどスシロー

https://www.akindo-sushiro.co.jp/

デザイン: 株式会社家’s

https://www.yestoyama.com/

加工: 有限会社三幸

https://www.miyukiacryl.tokyo/home

コーディネート: 株式会社サティスファクトリー

https://www.sfinter.com/

|企業概要

廃棄物管理会社。廃棄物の専任者を置く事が難しい事業者に代わり「廃棄物対策課」となるサービスを提供する。47都道府県1,700市区町村ごとに異なる廃棄物ルールを網羅。リサイクルや資源循環の仕組みづくりまで行う。

会社名: 株式会社サティスファクトリー

所在地: 東京都中央区八丁堀三丁目12番8号HF八丁堀ビルディング8F

代表者: 代表取締役 小松 武司

設立: 1996年11月

事業内容: 廃棄物マネジメント事業/環境コンサルティング事業/再資源化プロダクト事業環境教育事業/環境教育事業

<以上>


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