ながすな繭株式会社がシリーズB 1stで1.7億円の資金調達を実施
この記事の目次
シルク技術の革新で多分野への応用拡大を目指す
ながすな繭株式会社は、シルク素材を用いた技術革新により、1.7億円の資金調達を完了しました。資金はシルクタンパク加工設備や研究開発の強化、さらなる事業拡大に使用されます。医療や美容分野でのシルク応用が期待されており、同社は日本のシルク産業の再興を目指しています。
<以下リリース>
シルクを通じて持続可能な社会を目指す「ながすな繭株式会社」シリーズB 1stで1.7億円の資金調達を実施
「伝統的技術×革新的発送」幅広い分野で応用を加速
ながすな繭株式会社(本社:京都府京丹後市、代表取締役:堀井 和輝、以下「当社」)は、既存投資家であるRheosCP1号投資事業有限責任組合とライトアップベンチャーズ1号投資事業有限責任組合をリードインベスターとし、新規投資家として近鉄ベンチャーパートナーズ株式会社、京銀輝く未来応援ファンド3号 for SDGs投資事業有限責任組合を引受先とした第三者割当増資と、金融機関を借入先としたデットファイナンスにより、シリーズBラウンドにおいて総額約1.7億円の資金調達を実施しました。
シリーズB 資金調達の概要
・調達額 :1.7億円
・調達方法 :第三者割当増資・借入
・引受先 :
【第三者割当増資】
RheosCP1号投資事業有限責任組合
ライトアップベンチャーズ1号投資事業有限責任組合
近鉄ベンチャーパートナーズ株式会社
京銀輝く未来応援ファンド3号 for SDGs投資事業有限責任組合
【借入先】
金融機関
事業状況と資金調達の目的
当社はこれまで、シルク素材の持つ優れた特性を最大限に活かし、最先端のテクノロジーと組み合わせることで、シルクナノファイバー水分散体、球状シルクビーズ、シルクスポンジなど、シルクタンパク素材の新たな価値を創造してまいりました。
シルクは新素材開発により、様々な分野での革新的な応用が期待されています。当社はシルクを通じて、環境に優しく、人々の生活を豊かにする持続可能なソリューションを今後も提供していきたいと考えています。
<シルクの開発により期待される分野>
- 医療分野:高齢化社会の進展や医療技術の発展により、加工性の高い生体適合性材料への需要が増加しています。シルクは創傷被覆材や再生医療としての研究が進んでおり、新たな市場創出が期待されています。
- 美容分野:天然由来成分への関心の高まりや、アンチエイジング市場の拡大があり、シルクプロテインを含む化粧品の需要が増加しています。シルクの特性を活かした化粧品原料やヘアケア製品の原料開発も進んでいます。
- サプリメント:機能性食品の成長やプロテイン摂取への関心が高まっています。、シルクパウダーやシルクペプチドを用いた製品開発が進んでおり、美容や健康をターゲットとした市場が形成されつつあります。
- 養蚕:日本の養蚕技術は世界的に見ても非常に優れた技術を持っています。現在も、遺伝子組換技術、飼育方法、人工飼料開発といった研究が行われており、その成果は膨大な数になります。この養蚕技術にIoTやロボット技術、人工飼料素材などの最新のテクノロジーを融合させることで、生産性の向上やコストの削減、新しい市場の開拓などが期待できます。さらに、新たな用途開発が進むことで、イノベーションが加速し、さらなる市場拡大の可能性を想定しています。<資金調達の目的>
今回の資金調達をもとに、今後はシルクタンパク加工及び大規模養蚕に向けた設備投資を行うとともに、研究開発のより一層のスピードアップを図っていきます。また、海外メーカーとの協業も進めており、海外への本格的な事業展開も行ってまいります。今後も当社は、世界に誇る革新的な製品を産み出していき、丹後及び日本のシルク産業に貢献できるよう取り組んで参ります。
本ラウンドに参画した投資家からのコメント
レオス・キャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役 淡路 努氏
シルクの用途は従来のアパレルから美容、健康、医療、食品、工業製品など多分野で応用が期待されており、非常に大きな潜在市場があります。それぞれの分野への適用には開発要素があり簡単ではありませんが、ながすな繭社の独自のシルク加工技術と養蚕ノウハウへの期待から国内外のトップメーカーやトップブランドとの協業が進みつつあります。
技術もさることながら、京丹後から日本のシルク産業を再興したいとの経営者の強い思いを新たに参加する投資家の皆さまとともに応援すべく、シリーズAに続き今回のシリーズBでも追加出資をさせて頂くことを決めました。引き続き全力でご支援させて頂きます。
ライトアップベンチャーズ株式会社 代表取締役 中村 忠嗣氏
ながすな繭社の独自のシルク加工技術と養蚕ノウハウを基盤とした事業展開を更に加速するため、前回ラウンドに続いて、出資させて頂きました。
シルクの用途は、サステナビリティへの関心の高まりや技術の進歩もあり、従来のアパレル領域から、美容、医療、食品など多岐にわたる領域での活用の可能性が高まっています。この可能性を具現化しより良い社会を実現すべく、代表の堀井さんをはじめ、ながすな繭社の皆様と共に、弊社も力を尽くして参ります。
近鉄ベンチャーパートナーズ株式会社 部長 足高 寛俊氏
ながすな繭社と出会い、古来より流通してきたシルク(絹)が持つポテンシャルを知り、また、度重なる失敗を乗り越えて開発した独自技術を通じて、シルクタンパク質というアプローチでシルク産業ひいては社会に対して貢献しようとする姿勢に共感を覚え、出資させていただきました。
幅広い事業フィールドを有する近鉄グループとして、さまざまな角度から同社との協業の可能性を模索してまいります。
京都キャピタルパートナーズ株式会社 ベンチャー投資部部長代理 村田 義樹氏
この度は、ながすな繭様とご縁を頂けたこと、改めて感謝申し上げます。
日本最大のシルク白生地の生産地である丹後地域から、大きな潜在市場を有するシルクの産業応用分野でのイノベーションに取り組む姿に共感し、その高い技術力への期待を込めて、地元を同じくする京都地盤のベンチャーキャピタルとして投資させていただきました。丹後地域から日本のシルク産業を再興させようとチャレンジを続けるながすな繭様を、今後は京都フィナンシャルグループ全体のリソースを活用して支援させて頂きます。
ながすな繭株式会社 代表取締役 堀井和輝 コメント
今回の資金調達を通じて、当社の加工技術とシルクタンパクがもつ素材としての可能性に期待し、ご支援してくださった投資家と金融機関の皆様に心から感謝を申し上げます。ながすな繭は、絹織物の日本有数の産地である京丹後市に所在しています。当社のルーツは織物工程の「精練」にあり、そこで得られた技術はシルクタンパクを加工する上で重要な役割を果たしています。シルクのまちだからこそ生まれた当社はこのユニークな背景を強みとしています。今回の資金調達によって、生産設備の増強と事業の成長加速化に向けた人材採用を行い、京都の丹後から世界に挑戦したいと考えています。
事業拡大に向けた採用強化について
今回の資金調達に伴い、経営管理(CFO)、事業開発(BtoC事業責任者)、生産・研究開発(研究員、生産エンジニア)チームの採用を強化しております。ご興味ある方は以下フォームよりご連絡ください。
https://www.nagasuna-mayu.jp/contact/
ながすな繭について
ながすな繭は、日本国内におけるシルク織物の一大産地である京都府北部の京丹後市に本社をおくシルクテクノロジー企業です。丹後地方伝統のシルクの加工技術を応用し、地方から日本中、世界中へとシルクの可能性を発信します。
【会社概要】
社名 :ながすな繭株式会社
本社所在地 :京都府京丹後市網野町網野363-1
代 表 者 :代表取締役 堀井 和輝
事業内容 :シルクタンパク素材事業(研究・製造販売、受託加工、養蚕)
<以上>
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SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
2030年までの達成を目指して、国・自治体・企業や団体などがSDGsの目標およびターゲットとしてゴールを設定した「SDGs宣言」を策定および公表し、様々な取組みを行っています。 中小企業においても、社会的なSDGsへの取り組みに対する関心の高まりから、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出につながりを見据え、多くの企業がSDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsへの取り組みについて厳密な取り決めはないので、どこから始めどのように進めてよいかわからないと思います。 SDGsに取り組む方法やメリットやデメリット、中小企業での必要性など詳しくは「SDGs宣言の方法やメリット、許可や例文」で解説しています。
SDGsの目標や取り組み内容を決め、SDGs宣言を策定して公表することで対外的にアピールする方法については、「SDGs宣言の公表とアピール方法」で解説しています。
各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。
※VOIXもSDGsの取り組みを行っています。
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