国立大学法人千葉大学が環境課題解決人材育成へ向け副専攻「環境サステナビリティ実践学」を新設
この記事の目次
全学副専攻プログラム「環境サステナビリティ実践学」を開始
千葉大学は、持続可能な社会の実現を目指し、文理を超えた環境課題解決人材を育成するため、2024年10月1日より副専攻「環境サステナビリティ実践学」を設置しました。環境マネジメントシステムや企業での環境サステナビリティを学ぶ必修科目を含み、約120科目で構成。学生は専門分野に加え、環境問題への解決力を養成します。修了時にはデジタル証明書「オープンバッジ」も発行されます。
<以下リリース>
環境課題解決人材の育成に向け、全学副専攻プログラム「環境サステナビリティ実践学」を設置
20年間にわたる実践型の環境教育を発展させた新たな取り組み
国立大学法人千葉大学は、人類や社会が直面する環境に関する課題を、文理横断的・異分野融合的な視点から認識し、課題解決に向けて協調・協働しながら主体的・実践的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献できる「環境課題解決人材」を養成するため、2024年10月1日より、全学副専攻プログラム「環境サステナビリティ実践学」を開始しました。(パンフレットはこちら)
履修プログラムのベースは20年間にわたる実践型の環境教育
ISO14001の運用主体として環境ISO学生委員会を2003年に設立
千葉大学は2005年1月に環境マネジメントシステム(以下、EMS)の国際規格であるISO14001を取得しました。千葉大学ではこのEMSの構築・運用を教育の一環としてとらえ、ISO認証取得に動き出した2003年10月に「環境ISO学生委員会(以下、学生委員会)」を発足させました。それ以後、20年にわたり学生主体でEMSを運用しています。
学生委員会は、毎年1~3年の学部生が約250人ほど所属し、EMSの運用に欠かせない、環境目的・目標・実施計画の作成や、内部監査員、基礎研修講師、サステナビリティレポートの編集業務などを担っています。さらに、20以上のチーム等に分かれてキャンパス内や地域社会において省エネ・省資源啓発活動、緑化活動、自然保護活動、環境教育推進活動、SDGs啓発活動などを行っています。
世界にも認められた「千葉大学方式」の仕組み ~学びと実践の授業
2004年度から一般教養科目に「環境マネジメントシステム実習」を設置し、その受講生で学生委員会を構成しています。学生委員会で3年間経験を積んだ3年生には「千葉大学環境エネルギーマネジメント実務士」という学内資格を与えており、この単位化と資格認定の仕組みを「千葉大学方式」と呼んでいます。
▼「千葉大学方式」の詳細はこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000787.000015177.html
この「千葉大学方式」とこれまでの成果は、大学の優れた持続可能性の取り組みとして国際的に評価されています。
●「International Green Gown Awards 2017-2018」(主催:EAUC)『Student Engagement』部門受賞
大学の優れた持続可能性の取り組みにおける世界的な表彰制度で、最も深く学生が環境に関与する大学として評価された。
●「Sustainable Campus Excellence Awards 2017」(主催:ISCN)『Student Leadership』部門受賞
持続可能なキャンパスづくりに貢献した、優れた学生プロジェクトとして表彰された。
日本国内においても、地球環境大賞文部科学大臣賞、サステイナブルキャンパス賞学生活動部門賞、地球温暖化防止活動環境大臣表彰などをこれまで受賞しています。
新たなステップとしての全学副専攻プログラム
これまでの「千葉大学方式」による教育により、EMSに関する知識を持ち、サステナビリティに関する意識が高く、実践経験を通して実務能力を培った人材を育成し、700名以上を社会に輩出してきました。しかし、地球温暖化をはじめ地球規模での環境問題はさらに深刻化し、SDGsの年限も迫る中、国・地域、業界・分野に関わらず、あらゆる企業・自治体・団体等において、持続可能な地球環境の実現に向けた具体的対策が迫られています。千葉大学においても2040年にRE100※達成を目指すという長期ビジョンを2020年に宣言し、これまでの取り組みをさらに進化させるフェーズに入りました。
※RE100:消費電力量のすべてを再生可能エネルギー電力で賄うこと
環境課題解決人材の育成を目指して
2024年10月、「環境」に関する知識やマインドを涵養し、持続可能な社会の実現に向けた様々な課題に主体的・積極的に向き合い、解決できる力を備えた「環境課題解決人材」を養成することを目的に、これまで取り組んできた「環境マネジメントシステム実習」と新科目「企業における環境サステナビリティ」を副専攻の必修科目に置き、全学副専攻「環境サステナビリティ実践学」を設置しました。副専攻プログラムとすることで、より多くの学生に興味を持ってもらうとともに、環境に関する幅広い知識を身につけ、実践経験を積み、体系的に学ぶことができます。
環境サステナビリティ実践学は、一般教養科目と専門教育科目を横断して構成されており、指定科目は約120科目です。学生自身の専門分野に加えて、 環境課題解決人材の満たすべき要件として、環境に関する「課題を発見する力」「課題解決のための立案力」「解決策を実行するための実践力」を身につけることを目指します。所属学部以外が提供する科目群の中から、各カテゴリーで指定の単位数を履修し、合計16単位履修すると副専攻を取得できます。
「修了証書」及び「オープンバッジ」で修了を証明
全学副専攻プログラムは、所属学部での卒業をめざす主専攻に加えて、学部・学科を超えて、自分の興味関心のある分野について、体系的に学ぶことができるプログラムです。修了すると卒業時に全学副専攻プログラムの修了証書が授与されるほか、修得した知識やスキルを証明するデジタル証明書であるオープンバッジが発行されます。
「バンチプログラム」も同時に設置
バンチプログラムは、学部の垣根を越えて、現代的なイシュー(課題)について体系的に学習できるよう授業科目を組み合わせており、小さなまとまりとすることでより学びやすい仕組みとしたものです。
「環境サステナビリティ実践学」では、全学副専攻プログラム(16単位)のほか、バンチプログラム(8単位)を設定しています。バンチプログラム「環境サステナビリティ実践学」を修了することで、環境・環境問題に関する知識、課題解決のための立案力を身に付けたことが証明されます。
千葉大学における全学副専攻プログラム・バンチプログラム
https://minor-bunch.gs.chiba-u.jp/
「環境サステナビリティ実践学」について
https://environmental-sustainability.gs.chiba-u.jp/
本件に関するお問合せ
千葉大学広報室 koho-press@chiba-u.jp
<以上>
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SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
2030年までの達成を目指して、国・自治体・企業や団体などがSDGsの目標およびターゲットとしてゴールを設定した「SDGs宣言」を策定および公表し、様々な取組みを行っています。 中小企業においても、社会的なSDGsへの取り組みに対する関心の高まりから、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出につながりを見据え、多くの企業がSDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsへの取り組みについて厳密な取り決めはないので、どこから始めどのように進めてよいかわからないと思います。 SDGsに取り組む方法やメリットやデメリット、中小企業での必要性など詳しくは「SDGs宣言の方法やメリット、許可や例文」で解説しています。
SDGsの目標や取り組み内容を決め、SDGs宣言を策定して公表することで対外的にアピールする方法については、「SDGs宣言の公表とアピール方法」で解説しています。
各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。
※VOIXもSDGsの取り組みを行っています。
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