仮想通貨を法人口座のおすすめ5選 日本で選ぶなら安全性を重視すべき

仮想通貨を法人口座のおすすめ5選 日本で選ぶなら安全性を重視すべき

仮想通貨を法人口座で持つなら安全性が最優先

暗号資産を法人で保有・運用する企業が増えていますが、取引所の選定を誤ると決算や監査に加えガバナンス全体にリスクが及びます。日本の取引所は金融庁登録を義務づけられていますが、実際のセキュリティ実装や情報開示姿勢は事業者ごとに差があります。本記事では2025年10月現在、法人名義で口座開設が可能で、コールドウォレット運用や二段階認証など安全性の評価が高い国内取引所を厳選して紹介します。

法人が取引所を選ぶチェックポイント

法人の場合、取引コストよりも「資産保全」と「内部統制」に直結する機能を重視すべきです。具体的には以下の5点を確認しましょう。

  • 1:金融庁登録番号と監査報告書の公開有無
  • 2:顧客資産のコールドウォレット比率とマルチシグ運用
  • 3:分別管理用の信託保全スキームや保険加入状況
  • 4:API・閲覧権限の細分化など社内ガバナンスを支援する機能
  • 5:決算時の評価レポートや年次報告書の取得のしやすさ

これらを満たすことで、期末評価や外部監査対応がスムーズになり、結果としてコスト削減にもつながります。

安全性で選んだおすすめ取引所5選

以下の5社は、上記基準を満たしつつ法人向けサポートが充実している取引所です。特徴を簡単にまとめると次のとおりです。

  1. bitFlyer:国内最大級の取引高、100%コールド管理を掲げる老舗
  2. Coincheck:OTCやCoincheck Primeで大口取引をサポート
  3. GMOコイン:金融グループの堅牢な基盤、24時間365日の監視体制
  4. SBI VC Trade:SBIグループの信託保全スキームで資産を隔離
  5. bitbank:板取引の流動性と手数料の安さ、API権限分離が可能

bitFlyer

関東財務局長第00003号で登録されており、法人向けには登記事項証明書などを提出する一般的なKYCに加え、FATCA確認も実施しています。顧客資産は100%コールドウォレットで管理し、マルチシグを採用している点が強みです。また、最大4段階の二段階認証とログイン制限IPで社内オペレーションを細分化できます。公式FAQ

Coincheck

Coincheck Primeでは期末時価評価課税の適用除外など税務メリットを意識した法人向けサービスを提供。法人口座開設時は履歴事項全部証明書や取引担当者のIDセルフィー提出が必要で、本人確認後に住所確認ハガキを2通送付する厳格なプロセスを採用しています。顧客資産はコールドウォレットで隔離し、不正アクセス対策としてNRIセキュアの監査を継続実施。公式解説

GMOコイン

GMOフィナンシャルHDのノウハウを活かし、2022年から法人口座の現物取引にも対応。日本国内に本店を持つ株式会社・合同会社限定で口座開設でき、入出金は法人口座名義のみ許可するなどガバナンス強化が特徴です。取引所・販売所ともに24時間有人監視を行い、顧客資産は全量インターネットから隔離。法人口座ガイド

SBI VC Trade

SBIグループ証券基盤を活かし、顧客資産を信託銀行へ分別保管。法人・個人の種別を選択して最短5分で申し込みが可能です。APIは閲覧専用キーと取引用キーを分離でき、社内アクセス制御に便利。経営層や監査法人向けに月次報告書を自動生成する機能も提供しています。口座開設フロー

bitbank

関東財務局長第00004号登録。ビットコイン現物板は国内トップクラスの出来高で、法人口座はメールアドレス登録後に履歴事項全部証明書・印鑑証明書・取引担当者身分証などをアップロードする方式。登録後は法人住所と担当者住所へ確認ハガキを送付し、両方受領後に利用開始となります。APIキーは「読み取り専用」「現物取引」「送付」など細かく分割可能で権限管理に優れています。公式サポート

内部統制と承認フローの整備

法人が仮想通貨を扱う場合、最終的なセキュリティは取引所だけでなく社内フローにも左右されます。まず、送金や資金移動を「二名以上の承認」で完結させるワークフローを必ず設定しましょう。一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)はガイドラインで多段階承認を推奨しており、経営者と経理責任者が別々に電子署名する形が理想とされています。公式資料

さらに、取引所が提供するマルチシグ(複数鍵)対応ウォレットを選択すれば、社内不正を防止しつつ外部ハッキング耐性も高められます。たとえば「bitFlyer Enterprise」ではホットウォレットでもマルチシグが標準設定されており、承認フローを社内ルールと統合しやすい仕組みです。サービス概要

決済を担当する従業員には、法定通貨ではなく仮想通貨残高での限度額を設け、超過時は役員会の決議を必須とする規定を設けるとなお安全です。取引ログはCSVで毎日自動エクスポートし、会計ソフトに連携して監査証跡を残しましょう。

保険・信託保全スキームの有無

安全性を重視するなら、万一の損失補填スキームの内容も比較ポイントです。国内大手の「GMOコイン 法人向け口座」は、コールドウォレットに保管する暗号資産を信託銀行に分別管理し、ハッキングなどで顧客資産が毀損した場合は最大150億円まで保険でカバーする体制を公表しています。公式情報

他方で、一部の海外取引所は日本法人向け補償が限定的で、保険額や対象事由が曖昧なケースも少なくありません。法人契約前に「①補償上限額」「②保険加入会社名」「③自己資本規制比率」を必ず確認し、開示がない場合は避けるのが無難です。

また、信託保全を採用する取引所は、破綻時に裁判所が顧客資産を優先的に返還できると明記しているかをチェックしましょう。金融庁資料では、信託保全は顧客資産の迅速な返還を担保する最も有効な手段とされています。金融庁

第三者監査と報告書の公開

SOC2 TypeⅡ監査やISMS認証を取得しているかどうかも、実効的なセキュリティ水準を測る指標になります。たとえば「Coincheck for Business」は毎年外部機関によるシステム監査を受け、レポートの要点を公式サイトで公開しています。監査概要

監査レポートには、アクセス管理・ログ監視・障害対応手順など具体的統制項目が記載されています。法人担当者は開示請求を行い、社内の情報セキュリティポリシーと整合性を取ることでガバナンスを強化できます。

なお、監査を受けていない取引所の場合、経営陣が十分なIT統制を整備しているか外部からは判断しづらく、リスク説明責任を果たしにくくなります。監査結果の有無は取引所選定における必須チェック項目です。

海外サービス併用時の法的リスクと留意点

近年は流動性や取扱銘柄を理由に、国内口座と海外取引所を併用する法人も増えています。しかし、改正資金決済法(2023年6月施行)により、国内法人が海外取引所に資産を預託する場合でも、国内申告ベースで帳簿付け・本人確認が義務化されました。法令解説

具体的には、送金先ウォレットの所有権を証明する資料を3年間保存し、税務調査時に提示できる体制が必要です。また、FATFトラベルルールに対応していない海外取引所は、入出金時に国内側で補足情報を報告しなければなりません。

こうした手間や罰則リスクを踏まえると、まずは国内登録取引所で十分な流動性を確保できるか検討し、どうしても海外サービスを使う場合は、弁護士や税理士と連携してフローを設計することが安全策となります。

導入後の経理・税務チェックポイント

法人が暗号資産を保有すると、決算日時点で時価評価し評価損益を計上する必要があります(法人税法施行令第119条)。評価方法には「総平均法」「移動平均法」があり、会計ソフトによっては移動平均法に非対応のものもあるため注意してください。国税庁

また、仮想通貨を他の暗号資産に交換した場合も譲渡所得が発生し、税務申告義務が生じます。経理担当者は、取引所が提供するAPIから仕訳データを自動取得し、月次で棚卸評価差額を確認する運用を推奨します。

期末にまとめて計算すると価格データの取得漏れが起こりやすく、過少申告加算税のリスクが高まります。導入初期から会計・税務事務所と連携してプロセスを固めることが、長期的なガバナンスコスト削減につながります。

※文中の製品やサービスなどの名称およびロゴは、各社の商標または登録商標です。
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