個人事業主におすすめのクレジットカードを258名のアンケートに基づき発表
VOIXでは258名の事業主にアンケートをし、実際にクレジットカードの目的や発行ブランドをランキング化しています。
個人事業主がビジネスカードを選んだ理由TOP5
VOIXでのアンケートによると事業主がビジネスカードを選んだ理由として「年会費無料・安い」ことが最も挙げられました。複数回答可能なアンケートですが、実に71.7%もの方が年会費を重視する回答となっています。
また、ついで「ポイント還元率」「ブランドイメージ」という結果になっています。
調査方法:インターネットリサーチ(ランサーズ)
調査対象:ビジネスカードを利用する中小法人・個人事業主
サンプル数:258
調査実施期間:2021年11月12日〜2021年11月18日
次に特におすすめする個人事業主用のビジネスカードを5枚紹介します。今回のアンケート結果を踏まえて、特に年会費無料のカードや年会費が安いカードを重視してピックアップしています。
個人事業主向けに特におすすめビジネスカード5枚
これから個人事業主におすすめのクレジットカードを14枚紹介します。ただ、14枚も紹介されてもボリュームが多すぎて把握できないと思うのでまずは特におすすめの5枚のカードから解説します。
個人事業主に特におすすめするクレジットカード5枚
今回特におすすめするのはこの5枚です。
- 三井住友カード ビジネスオーナーズ:年会費無料で万人受けするスタンダードカード
- JCB CARD Biz:最短5分発行!年会費も安いJCBの個人事業主向けカード
- ライフカードビジネスライトプラス:審査に自信のない方も試してみるべき年会費無料カード
- セゾンプラチナビジネスアメックス:最上位スタータスのプラチナカード。個人事業主も可能。
- マネーフォワードビジネスカード:プリペイドなので審査なし!審査が不安な方におすすめ。
すぐにクレジットカードがほしい方はJCB CARD Biz、審査が不安な方はライフカードビジネスライトプラスなど特徴を見ながら申し込むことをおすすめします。
個人事業主におすすめの申し込み方法
絶対にクレジットカードが必要という個人事業主の方は
①〜④までのクレジットカードから1枚 + ⑤マネーフォワードビジネスカードの計2枚を申し込むことをおすすめします
理由:⑤のマネーフォワードビジネスカードは審査なしのプリペイド方式のカードなので、万が一、他のクレジットカードの審査に通らなくてもこのカードだけは入手することができます。(しかも!申込みによって後からクレジットカードと同じ後払い方式に変更することもできるのです。)
また、クレジットカードの与信が少ない場合などにプリペイドカードが重宝するので持っておいて損がないカードなんです。
三井住友カード ビジネスオーナーズ 個人事業主におすすめの年会費永年無料カード
- 年会費永年無料でビジネス特典が豊富
- 総利用枠〜500万円(所定の審査あり)
- 決算書不要で起業直後でも持ちやすい
- Apple PayやGoogle Pay対応
- 追加カードは最大19枚。年会費も無料
- カード発行まで1週間程度かかる
- ビジネスカード単体での還元率は並
年会費永年無料のハイスペックカード
しかもあの三井住友ブランドかつ洗練されたデザイン。さらにセキュリティに強いナンバーレスカードとビジネス用に必要な機能を兼ね添えています。
ポイント還元率も優秀
通常ポイント還元率相場は0.5%程度ですが、三井住友カード ビジネスオーナーズは最大1.5%i対象の個人カードとの2枚持ちが条件です。。ビジネスで多用する世界No1のECサイトや国内2大航空会社、ETCカードでのポイント還元率が高いことが特徴です。
三井住友カードの法人カード・ビジネスカード
国際ブランド | Visa, Mastercard® |
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年会費 | 永年無料 |
追加カード年会費 | 永年無料 |
ETCカード年会費 | 550円(初年度無料、前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料) |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大1.5%)i対象の個人カードとの2枚持ちが条件です。 |
マイル還元率 | 0.4%(ANA) |
申込み条件
総利用枠 | ~500万円(所定の審査あり) |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類(個人) | なし |
必要書類(法人) | なし |
設立1年未満 | 申込み可能 |
副業向けのカードとしてこれを作っておけば、まず間違いない1枚です!
JCB CARD Biz 最短5分発行、急ぎでカードが必要な個人事業主の方へ
JCBのビジネスカード
発行スピードは最短5分!
最短5分で即時発行する場合は以下注意事項があります。
- 申し込み手続きは「モバ即で申し込む」を選択する。
・「通常入会」を選択すると、1~2週間程度かかります。 - 9:00~20:00の時間帯に申し込みをする(土日祝日もOK)。
・受付時間を過ぎた場合は、翌日受付扱いになります。 - 顔写真付き本人確認書類として「運転免許証・マイナンバーカード・在留カード」のいずれかを用意する。
・モバ即での入会後、カード到着前の利用方法について、詳しくはHPをご確認ください。
JCBの法人カード・ビジネスカード
国際ブランド | JCB |
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年会費 | 無料(2年目以降1,375円) |
追加カード年会費 | ー |
ETCカード年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大1.5%) |
マイル還元率 | 0.3%(ANA) |
申込み条件
利用限度額 | ー |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類(個人) | 顔写真付き本人確認書類 |
必要書類(法人) | 顔写真付き本人確認書類 |
設立1年未満 | 申込み可能 |
年会費は初年度無料、2年目も1,375円だけなので「とりあえず急ぎで事業用のクレジットカードを作りたい」という方には最高、しかも安心のJCBが直接発行するビジネスカードです。
入会キャンペーン中!
ライフカードビジネスライトプラス スタンダードカード 審査に自信のない方もおすすめ
ライフカードのビジネスカード
国際ブランド | Visa, Mastercard®, JCB |
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年会費 | 永年無料 |
追加カード年会費 | 永年無料 |
ETCカード年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 0.5% |
マイル還元率 | 0% |
申込み条件
利用限度額 | 10~500万円 |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 本人確認書類 |
セゾンプラチナ・ビジネス・ アメリカン・エキスプレス・カード 優待とステータスを求める事業主の方へ
セゾンのビジネスカード
国際ブランド | アメリカン・エキスプレス |
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年会費 | 無料(2年目以降22,000円) |
追加カード年会費 | 3,300円 |
ETCカード年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大1.0%) |
マイル還元率 | 0.75%〜1.1125(JAL) |
申込み条件
利用限度額 | 個別設定 |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 本人確認書類 |
マネーフォワードビジネスカード 1枚は持っておきたいプリペイド/審査なしのクレジットカード
審査なし!プリペイドカードならこれがおすすめ
年会費無料で法人も個人事業主も審査なしで申し込める法人プリペイドカードとして累計導入事業者数No.1のカード。スペックも十分でポイント還元率が1~3%。追加カードの発行枚数は原則無制限で、チャージ上限額も原則5000万円と非常に大きい。三拍子揃った人気のカードです。
後払いにも変更可能!
基本はチャージ式のプリペイドカードなのですが、後払いにも変更可能という大きなメリットがあります。決算書不要で最短10分の審査を経て後払いに変更できます。後払いにすることでキャッシュフローを改善し、最大10億円の利用限度額をが提供されます。
マネーフォワードの法人カード
国際ブランド | Visa |
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年会費 | 永年無料i※ リアルカードは2枚目以降900円+税(送料込み)。バーチャルカードは2枚目以降も無料 |
追加カード年会費 | 永年無料i※ 開設から1年目(初年度)は年会費無料。開設から2年目以降、直前の1年間で1度も支払い実績がない場合、1,000円+税 発行枚数無制限 |
ETCカード年会費 | 無料(前年度利用が無い場合 翌年550円) |
ポイント還元率 | 基本1%(最大3%) |
申込み条件
チャージ金額上限 | ~5000万円最大20億まで増枠可能 (後払いに変更した場合最大10億円) |
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申込条件 | 満20歳以上の法人代表者、個人事業主 |
必要書類(個人) | なし |
必要書類(法人) | なし |
発行スピード | 最短即日発行 |
設立1年未満 | 申込み可能 |
以上が特におすすめしたいビジネスカード5枚でした。いずれも年会費の割にスペックが良く、人気のカードです。ビジネスカードの種類が豊富すぎて選ぶのに迷ってしまう方はこの5枚の中から自分に合うと思うカードを選んでみるのはいかがでしょうか。
次いで、他にも存在する定番の個人事業主向けクレジットカードを紹介しています。
こちらも定番!個人事業主 クレジットカード9枚
さきほどの5枚の他にも優秀な個人事業主用クレジットカードが存在します。
これらのカードを一挙に紹介していきます。いずれのカードも優秀なカードですが、年会費がそれなりに掛かるカードやスペック的に先ほど紹介したカードの方が優秀なカードもあるのでよくチェックすることをおすすめします。
- セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード: 最短3日発行、年会費・ETCカード永年無料。
- 三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド: 年100万円利用で年会費永年無料のゴールドカード。
- JCB法人カード: 初年度無料、多機能なステータスカード。
- ライフカードビジネスライトプラス ゴールドカード: 初年度年会費無料、高コスパのゴールドカード。
- JCBゴールド法人カード: 初年度無料、高品質優待のゴールドカード。
- NTTファイナンス Bizカード レギュラー: 高還元率1.0%、年会費永年無料。
- 三井住友ビジネスカード for Owners: 最短3日発行、初年度年会費無料、高ステータス。
- 三井住友ビジネスゴールドカード for Owners: ゴールド特典、初年度年会費無料。
- 三井住友ビジネスプラチナカード for Owners: 高ステータスのプラチナカード、年会費55,000円。
セゾンコバルト・ビジネス・ アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンのアメックスビジネスカード
国際ブランド | アメリカン・エキスプレス |
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年会費 | 永年無料 |
追加カード年会費 | 永年無料 |
ETCカード年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大2.00%) |
マイル還元率 | 0.75%〜1.1125(JAL) |
申込み条件
利用限度額 | ~500万円 |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 本人確認書類 |
しかも、最短3営業日でスピード発行できるので事業用のアメックスカードが必要な方にはこのカード一択でしょう。
三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド
条件達成で年会費永年無料になるハイスペック ゴールドカード
ポイント還元率も優秀
通常ポイント還元率相場は0.5%程度ですが、三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールドは最大1.5%i対象の個人カードとの2枚持ちが条件です。。ビジネスで多用する世界No1のECサイトや国内2大航空会社、ETCカードでのポイント還元率が高いことも大きなメリットです。
三井住友カードの法人カード・ビジネスカード
国際ブランド | Visa, Mastercard® |
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年会費 | 5,500円 1年間に100万円※を利用すると翌年以降は永年無料※年間100万円以上の対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。 |
追加カード年会費 | 永年無料 |
ETCカード年会費 | 550円(初年度無料、前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料) |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大1.5%)i対象の個人カードとの2枚持ちが条件です。 |
マイル還元率 | 0.4%(ANA) |
申込み条件
総利用枠 | ~500万円(所定の審査あり) |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類(個人) | なし |
必要書類(法人) | なし |
設立1年未満 | 申込み可能 |
JCB法人カード
JCBの法人・ビジネスカード
国際ブランド | JCB |
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年会費 | 初年度無料(2年目以降1,375円) |
追加カード年会費 | 初年度無料(2年目以降1,375円) |
ETCカード年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大1.25%) |
マイル還元率 | 0.3%(ANA) |
申込み条件
利用限度額 | 個別設定 |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 顔写真付き本人確認書類 |
ライフカードビジネスライトプラス ゴールドカード
ライフカードのビジネスカード
国際ブランド | Mastercard®, JCB |
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年会費 | 初年度無料(2年目以降2,200円) |
追加カード年会費 | 初年度無料(2年目以降2,200円) |
ETCカード年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 基本0.5% |
マイル還元率 | 0.25% |
申込み条件
利用限度額 | 10~500万円 |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 本人確認書類 |
JCBゴールド法人カード
JCBの法人・ビジネスカード
国際ブランド | JCB |
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年会費 | 初年度無料(2年目以降11,000円) |
追加カード年会費 | 初年度無料(2年目以降3,300円) |
ETCカード年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大1.3%) |
マイル還元率 | 0.3%(ANA) |
申込み条件
利用限度額 | 個別設定 |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 顔写真付き本人確認書類 |
NTTファイナンス Bizカード レギュラー
NTTファイナンスの法人カード・ビジネスカード
国際ブランド | Visa |
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年会費 | 無料(2年目以降無料) |
追加カード年会費 | 無料 |
ETCカード年会費 | 550円 |
ポイント還元率 | 基本1.0%(最大26.0%) |
マイル還元率 | 0.4%(ANA) |
申込み条件
利用限度額 | 40〜80万円 |
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申込条件 | 法人代表者、個人事業主 |
必要書類(個人) | 本人確認書類 |
必要書類(法人) | 登記簿謄本、代表の本人確認書類 |
設立1年未満 | 申込み可能 |
三井住友ビジネスカード for Owners
三井住友のビジネスカード
国際ブランド | Visa, Mastercard® |
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年会費 | オンライン入会で初年度無料(2年目以降1,375円) |
追加カード年会費 | 440円 |
ETCカード年会費 | 550円(初年度無料、前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料) |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大2.5%) |
マイル還元率 | 0.3%(ANA) |
申込み条件
総利用枠 | 〜150万円 |
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申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 本人確認書類 |
三井住友ビジネスカード for Owners
【公式】ページ
三井住友ビジネスゴールドカード for Owners
三井住友のビジネスカード
国際ブランド | Visa, Mastercard® |
---|---|
年会費 | オンライン入会で初年度無料(2年目以降11,000円) |
追加カード年会費 | 2,200円 |
ETCカード年会費 | 550円(初年度無料、前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料) |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大2.5%) |
マイル還元率 | 0.3%(ANA) |
申込み条件
総利用枠 | 〜300万円 |
---|---|
申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 本人確認書類 |
三井住友ビジネスゴールドカード for Owners
【公式】ページ
三井住友ビジネスプラチナカード for Owners
三井住友のビジネスカード
国際ブランド | Visa, Mastercard® |
---|---|
年会費 | 55,000円 |
追加カード年会費 | 5,500円 |
ETCカード年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 基本0.5%(最大7%) |
マイル還元率 | 0.3%(ANA) |
申込み条件
総利用枠 | 原則200万円~ |
---|---|
申込条件 | 副業/個人事業主/法人代表者 |
必要書類 | 本人確認書類 |
【個人事業主向け】法人クレジットカードの上手な選び方
法人クレジットカードを作るのがはじめてだと、「何を基準に選んだらいいの?」と悩んでしまうでしょう。法人クレジットカード選びで失敗しないためには、次の4つがポイントとなります。
- 年会費
- ポイント還元率
- 利用枠
- ビジネス特典
年会費
法人クレジットカードの年会費は、0円から数万円とさまざま。法人クレジットカードの年会費は経費として計上できるとはいえ、「事業にとって年会費が負担にならないか」をよく考えなければなりません。
たとえば、開業したばかりや赤字経営が続いている個人事業主なら、年会費無料の法人カードが向いています。逆に、業績が安定していたり、経費が高額な個人事業主なら、年会費有料の法人カードを発行する価値はあるでしょう。
法人カードをプライベートでも使う場合は、年会費を「家事按分」しなければなりません。たとえば年会費が3万円、プライベート利用分が20%だとしたら、経費計上できる年会費は24,000円となります。
こうした会計処理の手間をなくすためにも、法人カードと個人カードは完全に区別すべきといえます。
ポイント還元率
広告出稿や機械の導入など、高額な経費を予定している人にとっては、ポイント還元率がとても重要です。
法人クレジットカードのポイント還元率は0.5%が目安で、1.0%以上なら高水準といえます。ポイント還元率が少し違うだけでも、年間の獲得ポイント数は以下のとおり大きく異なります。
ポイント還元率 | 毎月10万円(年間120万円) | 毎月50万円(年間600万円) | 毎月100万円(年間1,200万円) |
---|---|---|---|
0.5% | 6,000ポイント | 30,000ポイント | 60,000ポイント |
1.0% | 12,000ポイント | 60,000ポイント | 120,000ポイント |
1.5% | 18,000ポイント | 90,000ポイント | 180,000ポイント |
また、法人クレジットカードによっては、特定のお店で利用することでポイント還元率がアップすることもあります。経費を決済するお店が決まっている人は、こうしたサービスを活用することで効率よくポイントを貯められます。
利用枠
高額な経費をやりくりするには、法人クレジットカードの利用枠にも注意しなければなりません。
▶利用枠とは?
クレジットカードの利用上限金額のこと。業績や設立年数などに応じて審査で決定され、返済すると利用枠は復活する。
法人カードの利用枠は、一般的に200〜500万が目安となります。ただし、年会費無料の法人カードだと、利用枠が100万円以下ということも少なくありません。
高額な経費を決済する予定がある人は、円滑な資金繰りのためにも利用枠が500万円以上や1000万円以上などの法人カードを選ぶと安心です。
ビジネス特典
法人クレジットカードには、ビジネスに特化した特典制度が充実しています。優待割引を利用すれば経費の節約にもつながり、さらにビジネスを加速させることができます。
主なビジネス特典
- 出張手配
- 空港ラウンジ
- 提携ホテルの割引
- 旅行傷害保険
- 福利厚生サービス
- 各種優待割引(オフィス用品、コワーキングスペース、会計ソフト、ガソリン代など)
個人事業主に特に人気なのは、福利厚生サービス。健康診断や育児サポートなどプライベート面を支える制度も多く、会社員さながらの保障を受けることも可能です。
2023年、2024年の制度変更でカードの利用履歴を正しく管理する必要が増加
近年の制度変更で下記のように、事業用の決済のみを正しい方法で保存する必要が出てきました。クレジットカードで個人用の生活費を扱っている場合、管理が煩雑になるため事業用にビジネスカードを1枚持っておくと何かと便利です。
税務調査などが入った際に、プライベートな支出とビジネス用の支出が混在していると印象も良くないでしょう。
- 改正電子帳簿保存:ECサイト等電子取引によって発生した領収書を電子データとして保存する必要がある
- インボイス制度:仕入れの際に適格請求書かどうかを判断し消費税を納付する必要がある
この記事では、決算書などが不要で、起業したばかりでも申し込みやすいカードなどを中心に、個人事業主におすすめの法人クレジットカードを紹介します。
事業用のビジネスカードは審査が厳しいか
昨今のフリーランスブームにカード会社も注目しています。
年会費無料の一人〜少人数向けのビジネスカードが増加し、個人事業主でも申し込みやすいカードが増えました。
審査の際は基本的に個人の与信がメインで行われるので、個人事業主としての実績が多くなくても通ることがあるようです。
個人事業主向けのビジネスカードとは?
個人事業主が発行できるのは、「ビジネスカード」という法人カードの一種。「法人カード」と呼ばれるものの、個人事業主やフリーランスでも発行でき、法人登記は必要ありません。あくまで少人数向けの事業用カードという意味です。
はじめに、一般的な個人用クレジットカードや、企業向け法人カードとの違いを確認しておきましょう。
個人用クレジットカードとの違い
個人用クレジットカードと個人事業主向けの法人カードを比較すると、決定的な違いとして決済の用途が挙げられます。
個人用クレジットカードと個人事業主向けのビジネスカードの違い
- 個人用クレジットカード:プライベートの出費の決済
- 個人事業主向けのビジネスカード:事業における経費の決済
個人事業主向けの法人カードは、あくまで事業経費の決済を主目的にしています。プライベートでの決済に使うことも不可能ではありませんが、会計処理の手間を考えるとはじめから区別するのが賢明でしょう。
freeeやMoney Forwardなどの会計ソフトと連携すれば会計処理がスムーズになり、確定申告の手間を大きく簡略化できます。
企業向け法人カードとの違い
法人カードは、所有者の事業規模によって「ビジネスカード」と「コーポレートカード」に分類されます。
▶ビジネスカードとコーポレートカードの違い
ビジネスカード | コーポレートカード | |
---|---|---|
事業者 | 個人事業主、フリーランス、 中小企業など |
大企業、官公庁など |
追加カード | 3~5枚程度 | 20枚以上 |
主目的 | 小規模ビジネスの経費管理 | 組織での経費管理 |
追加カードとは、従業員向けに発行できる法人カードのこと。経費の支払いを一元管理できることで、仕分け業務の効率化を図ることができます。
なお、個人事業主向けの「ビジネスカード」を発行する場合、法人口座は必要ありません。屋号や個人名義の銀行口座を登録できるため、起業したての個人事業主やフリーランスでも気軽に発行しやすいといえます。
個人事業主が法人クレジットカードを発行するメリット
開業したての個人事業主だと、「本当に法人クレジットカードを持つべき?」、「個人用クレジットカードじゃダメなの?」と悩む方も多いでしょう。
もちろん、個人用クレジットカードを経費決済用として使うことは可能です。しかし、法人クレジットカードを発行すれば、以下のようなメリットにより事業の効率化を図ることができます。
個人事業主がクレジットカードを使うメリットとは
近年、個人事業主向けに年会費が無料のカードが増加しており、経費負担が少ないままビジネスカードを持つことが可能です。貯まったポイントは利用できるため、有効に活用することが可能ですね。
- プライベートと経費をわけられる
- 貯まったポイント自由に使える
- 会計ソフトと連携できる
- 利用枠・限度額が高い
- 資金繰りしやすい
1. プライベートと経費をわけられる
個人事業主は、法人クレジットカードを発行することでプライベートの出費と経費を明確に区別できます。
「経費はすべて法人クレジットカード」と決めておけば、確定申告のときに明細を仕分ける必要もありません。経費の使い道やお金の流れがより明瞭になることで、事業の中で抑えるべき出費も見つけやすくなります。
2. 貯まったポイントは自由に使える
法人クレジットカードで貯まったポイントは、買いものに自由に使うことができます。たとえば年間5万ポイント貯めれば、それだけで5万円分の買い物をボーナス感覚で楽しめます。
ポイントを使いきれないときは、マイレージサービスや他のポイントサービスに交換しておくのもいいでしょう。
3. 会計ソフトと連携できる
法人クレジットカードは、会計ソフトとの連携機能がついているのが一般的です。
▶人気法人クレジットカードと連携できる会計ソフト
カード名 | 会計ソフト |
---|---|
三井住友カード ビジネスオーナーズ | freee、マネーフォワード、弥生会計 |
JCB CARD Biz | freee、弥生会計 |
ライフカードビジネスライトプラス | freee |
セゾンプラチナビジネス | – |
会計ソフトと連携すれば、利用履歴はすべて自動で反映されます。経費の計上漏れや手入力によるミスがなくなり、会計処理の大幅な効率化を図ることができます。
4. 利用枠・限度額が高い
先述のとおり、法人クレジットカードの限度額は約200~500万円が目安です。これは、個人用クレジットカードの約50~100万円に比べ、かなり高めの設定といえます。
また、審査次第では1,000万円などさらに高額な限度額も不可能ではありません。高額な経費を予定している方は、限度額が高めの法人カードを選ぶことで、より資金繰りがしやすくなります。
5. 資金繰りしやすい
法人クレジットカードの利用額は、翌月以降の引き落とし日に登録口座から引き落とされます。基本的な支払いサイクルは、個人用クレジットカードと変わりません。
実際の支払いまで猶予が生まれることで、事業の初期投資や「今しかない」というビジネスチャンスなど、たとえ手元にお金がないときでも資金繰りがしやすくなります。
個人事業主向け法人カードのデメリット
個人事業主向けの法人カードは、必ずしも良いことばかりではありません。
法人カードには次のようなデメリットがあり、場合によっては個人用クレジットカードのほうが便利なこともあります。
- 年会費は有料がほとんど
- ポイント還元率はあまり高くない
- 支払い方法が限られる
- 発行に時間がかかる
年会費は有料がほとんど
個人事業主向けの法人カードは、年会費有料のケースがほとんどです。普段から年会費無料のクレジットカードを使っている人にとっては、年会費の支払いに抵抗を感じるかもしれません。
開業したてで業績が不安定な個人事業主なら、「初年度無料」や「〇万円以上で年会費無料」といったカードが向いています。
また、まずは年会費無料の法人カードを発行しておき、業績がのってから年会費有料の法人カードに移行するのも選択肢の一つです。
ポイント還元率はあまり高くない
法人カードのポイント還元率は、約0.5%が目安。ポイント還元率が1.0%を超える法人カードは、かなり少数派といえます。
個人用クレジットカードだと、年会費無料かつポイント還元率1.0%以上のカードがたくさんあります。こうしたクレジットカードを普段使いしている方にとっては、法人カードのポイント還元率は物足りなく思えるかもしれません。
支払い方法が限られる
法人カードの支払い方法は、一括払いを原則とするケースがほとんどです。個人用クレジットカードの次のような支払い方法は、法人カードでは選択できません。
- リボ払い
- 分割払い
- 2回払い
- ボーナス払い
「資金繰りしやすい」とはいえ、翌月の引き落とし日までに全額を用意できるよう、しっかり管理が必要です。
発行に時間がかかる
法人カードの発行には最短でも3日程度、長いと1ヶ月ほどかかります。ほとんどの場合、個人用クレジットカードのように最短即日発行とはいきません。
あらかじめ法人カードが必要なタイミングがわかっているときは、時間に余裕をもって申請しておくことが大切です。
【人気カードを比較】個人カードと法人カードの違いは?
ここからは実際に、個人カードと法人カードの特徴を比較してみましょう。
経費の少ない職業なら個人カードでも問題ありませんが、経費が多い職業や会計の簡略化を図りたい人などは、法人カードが向いているといえます。
JCB CARD WとJCB CARD Biz
JCB CARD W | JCB CARD Biz | |
---|---|---|
年会費 | 0円 | 1,375円(税込)
初年度年会費無料 |
ポイント還元率 | 1.0% | 0.5% |
旅行傷害保険 | 海外:最高2,000万円
国内:なし |
海外:最高3,000万円
国内:最高3,000万円 |
主な特徴 | ・18~39歳限定
・パートナー店でポイント最大21倍 ・ナンバーレスカードを選べる |
・最短5分でカード番号発行
・海外の利用でポイント2倍 ・サイバーリスク総合支援サービス |
JCB CARD Bizは、海外・国内ともに最高3000万円の旅行傷害保険が付帯するほか、海外利用時にはポイント還元率が2倍(1.0%)にアップします。そのため、仕事で海外へ行くことが多い人ほど、メリットを感じやすいでしょう。
一方のJCB CARD Wは、ポイント還元率が常に1.0%と高いのが特徴です。年会費も永年無料のため、「コストをかけずにポイントをしっかり貯めたい」という方に向いています。
三井住友カード(NL)と三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カード(NL) | 三井住友カード ビジネスオーナーズ | |
---|---|---|
年会費 | 0円 | 0円 |
ポイント還元率 | 0.5% | 0.5% |
利用枠 | 100万円 | 500万円 |
旅行傷害保険 | 海外:最高2,000万円 | 海外:最高2,000万円 |
主な特徴 | ・対象のコンビニ・飲食店で最大20%還元
・最短10秒で発行 ・ポイントUPモールでポイント+0.5~9.5%還元 |
・請求書支払い代行サービス
・ビジネスサポートサービス ・福利厚生代行サービス |
三井住友カード(NL)と三井住友カード ビジネスオーナーズは、基本スペックには大きな差はありません。ビジネス関連サービスをつけるなら三井住友カード ビジネスオーナーズ、コンビニなど普段使いに用いるなら三井住友カード(NL)が向いています。
特に、三井住友カード ビジネスオーナーズの福利厚生サービスでは、国内外数1,000ヵ所の宿泊施設、各種習いごとや人間ドックなどを割引料金で利用できます。会社員さながらの福利厚生がつくのは、企業に属さない個人事業主にとって大きなメリットでしょう。
個人事業主向け法人カードの審査は厳しい?
個人事業主は会社員のように収入が安定しにくいため、クレジットカードの審査で不利になりやすいといわれています。法人カードとなれば、「さらに審査が厳しくなりそう」と不安に感じる方も多いでしょう。
結論から言うと、法人カードだからといって審査が厳しくなることはありません。スムーズな審査のために、審査の流れや必要書類などをチェックしておきましょう。
1. 審査の流れ
個人事業主向け法人カードの審査は、主に次の4ステップにわかれます。基本的な流れは、個人用クレジットカードと変わりません。
申請 | 申込フォームに沿って、本人情報や年収などを入力。職業は「個人事業主」とし、希望に応じて屋号も登録。 |
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審査 | 申込情報にもとづいて、カード会社による審査が行われる。数日~1ヵ月ほど。 |
書類の提出 | 本人確認書類などをオンラインフォームからアップロード。申請時にアップロードできることもある。 |
カード発行 | 簡易書留にて郵送される。 |
2. 必要な書類
個人事業主向け法人カードに必要な書類は、主に以下が挙げられます。
- 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
- 収入証明書類(確定申告書、住民税の確定通知書類など)
- 登記簿謄本
- 印鑑証明書
実際のところ、本人確認書類だけで申し込める法人カードも多数あります。登記簿謄本や印鑑証明書などを用意しなくて済むのは、忙しい個人事業主にとって大きなメリットでしょう。
3. 個人のクレジットヒストリーが審査される
個人事業主向けの法人カードでは、基本的に個人のクレジットヒストリー(クレヒス)が審査されると考えられます。
▶クレジットヒストリーとは?
クレジットカードやローンの利用履歴のこと。具体的には、本人識別情報や支払い状況などが記録される。
たとえば、クレジットカードの延滞歴などがある人は「支払能力が不十分」として審査に落ちやすくなってしまいます。他にも、以下に該当すると審査で不利になりやすいでしょう。
- カードローンなどの借入が多い
- 過去に金融事故を起こしている
- 複数のクレジットカードに申し込んでいる
審査に通りやすくするには?
審査に通過しやすくするには、とにかく個人のクレジットヒストリーをクリアにしておくことが大切です。
他社から借入がある人は借入額を減らす、延滞がある人は早めに清算するなどの誠意を見せることで、個人としての社会的信用度を高めることができます。
個人事業主向けクレジットカードなら、開業年数や業績はそこまで気にしなくてOK。あくまで一個人としての社会的信用度が審査されます。
【よくあるQ&A】個人事業主向けの法人カード
最後に、個人事業主向けの法人カードについての質問にまとめて回答します。
Q
開業前でも発行できる?
個人事業主向けの法人カードは、開業前でも発行可能です。
たとえば、開業したての個人事業主は収入が不安定で、審査で不利にはたらく可能性も考えられます。「すぐにカードが必要」とわかっているなら、収入が安定している会社員のうちに申請しておくのも選択肢の一つです。
Q
プライベートでも使える?
もちろん、個人事業主向けの法人カードをプライベートで使っても問題ありません。しかし、確定申告の際にプライベートの出費と経費を仕分ける作業が必要となるため、基本的に使い分けたほうが無難です。
なお、法人カードをプライベートで使用したときには、会計ソフトにて「事業主貸」として計上します。
Q
領収書は必要?
法人クレジットカードでの支払いなら、基本的に領収書はいりません。税務調査の対象になった場合には、クレジットカードの利用明細書、または販売店が発行するクレジットカードの利用明細書が領収書代わりとなります。
Q
屋号は必要?
個人事業主向けの法人カードの発行に、屋号は必要ありません。引き落とし用の銀行口座も、個人名義で問題なく利用できます。もちろん、屋号があれば屋号付き口座を登録することも可能です。
Q
自宅の住所でも申請できる?
オフィスを持たない個人事業主なら、自宅の住所で申請できます。近年は、住所をレンタルできるコワーキングスペースなどもあるため、自宅を登録したくない人などは検討する価値があるでしょう。