株式会社リングスターが”海洋プラスチックごみ”から収納ボックスを製品化、約2ヶ月でおよそ90kgの海ごみを削減
この記事の目次
老舗工具箱メーカーの6代目が”オーシャン・プラスチック”を使った収納ボックスを販売し、約2ヶ月でおよそ90kgの海ごみを削減。
長崎県対馬市の海岸を救うために「プラスチックメーカーとしてできることがしたい」一心で商品を開発し、発売。
- 商品購入ページ:https://ringstar1889.base.shop/
創業より136年に渡り国内自社製造の工具箱を販売する、株式会社リングスター(本社:大阪府大阪市城東区、代表取締役:唐金 吉弘)は長崎県対馬市へ漂着し、再生困難といわれていた海洋プラスチックごみ(オーシャンプラスチック)を耐久消費財として使用する「対馬オーシャンプラスチックバスケット」「対馬オーシャンプラスチックボックス」として製品化し、発売。初回ロット生産により、約90kgのオーシャンプラスチックを削減しました。
商品概要
「対馬オーシャンプラスチックボックス」¥5,940
サイズ:465(L) × 333(W) × 322(H) mm 重量:2.6kg 容量:27ℓ 耐荷重:均等荷重/682kgf 蓋・本体材質:超高耐衝撃性ポリプロピレン+海洋プラスチック(10%配合) 中皿・取手・バックル材質:高耐衝撃性ポリプロピレン |
「対馬オーシャンプラスチックバスケット」
サイズ:465(L) × 385(W) × 280(H) mm 重量:1.4kg 容量:27ℓ 耐荷重:均等荷重/460kgf 本体材質:超高耐衝撃性ポリプロピレン+海洋プラスチック(10%配合) 取手材質:高耐衝撃性ポリプロピレン
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「対馬オーシャンプラスチック」シリーズのコンセプト
とめどなく流れ着き、製品化にコストがかかり、再生によって耐久力も保証されないという理由から、企業が継続して扱うことが難しいとされてきたオーシャンプラスチック。
目の前で困っている対馬の人たちを助けるために、約136年に渡り工具箱を作り続けてきた「プラスチックのプロ」である私たちのノウハウがあるのではないか、と考え、製品化に至りました。
製品化に至るまでの段階で、株式会社リングスターとして何ができるのかを考えたときに、対馬の海を綺麗にするためのこの製品を通して、イメージのためのカタチだけの「SDGs」ではなく、全ての企業がさまざまな問題に本気で取り組む世界を作りたいと考えました。
株式会社リングスターはプラスチック製品をメインとして取り扱うメーカーだからこそ、「正しく選ぶ、正しく捨てる、正しく向き合う」世界の実現を目標に、これからも活動していきます。
※「対馬オーシャンプラスチックバスケット」1個販売につき100円、「対馬オーシャンプラスチックボックス」1個販売につき200円を、長崎県対馬市へ寄付いたします。
製品ができるまで
島の形状、潮流などの影響で大量の漂着物が打ち寄せられる、「海ごみの防波堤」ともいわれる長崎県の対馬。
株式会社リングスターの6代目は、知人に声を掛けられたことをきっかけに、対馬市、アウトドアブランド「Patagonia」営業部、登山アプリを運営する「YAMAP」が主催した対馬市のスタディツアーに参加。
対馬の海洋問題は度々メディアでも取り上げられており、そのような事実があることを知識として認識はしていましたが、実際にその目で確かめた現実は想像を絶する光景でした。
海流の関係で様々な”海ごみ”が流れ着く対馬の海岸には、明らかに遺棄されたものだと分かる、同じような見た目や種類のプラスチックごみ「オーシャン・プラスチック(Ocean Plastics)」が大量に流れ着いていました。
一度海に流されたことにより、海流や太陽光による変形・変色や汚れの付着によって、原型を留めているものは少なく、リサイクルが難しいものばかりでした。
写真では確認できませんが、現場では強風によって分解された発泡スチロールが雪のように舞い続けていました。目や鼻もかゆくなり、この目を覆いたくなる状況に、ただ絶句するのみでした。 老舗プラスチック工具箱メーカーと対馬の海洋問題|唐金祐太 @yuta_karakane #note #私の仕事 https://note.com/yuta_karakane/n/nc820e8686068 |
回収や埋め立てに莫大な費用がかかり、さらに埋め立てによって島の地形は変形し続けていて、このままではいずれ限界を迎えます。
プラスチックを扱うメーカーとして、なんとか力になりたい。目の前で困っている人を助けたい。
そう決意した6代目は、対馬から帰った後すぐに動き出しました。
そして、対馬に流れ着くごみの中でも目立った数が流れ着いている「青いポリタンク」をペレット化したものを取り寄せました。
使い捨てではなく「ずっと使える」製品に
2022年12月上旬に、オーシャン・プラスチックを10%配合した製品の、初のテスト成形を試行。
10%という数値は、工場の成形技師と綿密に相談をし、これ以上配合すると私たちが工場で安定して生産ができなくなるギリギリの数値でした。
問題なく成形が行われた後、すぐに奈良県振興工業試験センターにて製品の強度試験を行いました。
いわゆる「再生プラスチック」を使うと、製品の耐久力は必ず落ちます。
しかし、テストでは従来の商品と全く変わらない耐久値を記録しました。
プロ用工具箱を開発してきた技術があった私たちだからこそ、放置されていたオーシャン・プラスチックを、一度きりではなくこれから先もずっと使える収納ボックスに生まれ変わらせることができたのです。
初回ロットの削減数と寄付額
上記のストーリーから生まれたプロダクトは、今年2月より予約を開始し、今年4月にお客様に発送いたしました。
本プレスリリースでは、初回発注における海洋プラスチック(青いポリタンク)の削減量や、長崎県対馬市へ寄付する金額をご報告いたします。
第1回ロットの生産数
- 対馬オーシャンプラスチックバスケット 300個
- 対馬オーシャンプラスチックボックス 300個
※ご注文いただいたより少し多めに製作しています。
※次回は7月に増産予定をしています。(約60kgの海ごみを削減予定)
ポリタンク削減数
ポリタンク質量:1kg
- 対馬オーシャンプラスチックバスケット 300個 × 100g = 30kg→30個分
- 対馬オーシャンプラスチックボックス 300個 × 200g = 60kg→60個分
合計:90個のポリタンクを削減しました。
対馬市への寄付金額
- 対馬オーシャンプラスチックバスケット 300個 × 100円 = 30,000円
- 対馬オーシャンプラスチックボックス 300個 × 200円 = 60,000円
合計:90,000円
上記金額は、責任を持って長崎県対馬市へ寄付いたします。
今後について
たくさんご支援いただきましたが、商品ページにも記載している通り、年間で約2000個〜3000個のポリタンクが漂着している現状です。
弊社としても、少しでも削減に向けてまだまだ頑張らないといけないと、強く感じています。
現在、あらゆる業界を超えたたくさんの企業様、ブランド様から当企画へのご賛同をいただいており、もっともっと大きな単位でオーシャン・プラスチックを減らせるよう、開発を進めております。
少しでも対馬市の皆様やこの世界の未来の為に、株式会社リングスターとしてできる限りのことを行ってまいりますので、引き続きのご支援の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。
会社概要
株式会社リングスター
工事現場・建設現場で使える工具箱、釣具の収納に最適な釣具箱、アウトドアやキャンプに使えるマルチボックスを開発しています。
時代とユーザーのニーズに合わせた、高品質で高機能な「箱」を、国内製造にこだわって生み出し続けています。
- 業種:工具収納用プラスチックケース・工具収納用スチールケース・工具収納用バッグ・アウトドア収納ボックス・釣具用タックルケースの製造及び販売
- 代表者名:唐金 吉弘
- 設立日:1889年(明治22年)
- 所在地:奈良県生駒市北田原町1208-5
- ホームページ:http://www.ringstar.co.jp/
- Instagram:https://www.instagram.com/ringstar_1889/
- Facebook:https://www.facebook.com/ringstar1889/
- 公式LINEアカウント:https://page.line.me/?accountId=837hxfax
プレスリリースについてのお問い合せ
株式会社リングスター
- マーケティング室 唐金 祐太
- 〒630-0142 奈良県生駒市北田原町1208-5
- TEL : 0743-72-0125
- mail : yu.karakane@ringstar.co.jp
- マーケティング室 篠田 玲羅
- mail : r.shinoda@ringstar.co.jp
<以上>
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SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
2030年までの達成を目指して、国・自治体・企業や団体などがSDGsの目標およびターゲットとしてゴールを設定した「SDGs宣言」を策定および公表し、様々な取組みを行っています。 中小企業においても、社会的なSDGsへの取り組みに対する関心の高まりから、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出につながりを見据え、多くの企業がSDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsへの取り組みについて厳密な取り決めはないので、どこから始めどのように進めてよいかわからないと思います。 SDGsに取り組む方法やメリットやデメリット、中小企業での必要性など詳しくは「SDGs宣言の方法やメリット、許可や例文」で解説しています。
SDGsの目標や取り組み内容を決め、SDGs宣言を策定して公表することで対外的にアピールする方法については、「SDGs宣言の公表とアピール方法」で解説しています。
各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。
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VOIX編集部 小川望海
VOIX編集部のライフ/SDGs担当ディレクターとして活動中。大手広告代理店に在籍していたこたともあり、情報感度には自信あり。