株式会社モーンガータがアップサイクル水性ボールペン「SminkArtペン(スミンクアートペン)」の開発に成功

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株式会社モーンガータがアップサイクル水性ボールペン「SminkArtペン(スミンクアートペン)」の開発に成功

モーンガータ、役目を終えた化粧品を水性ボールペンへ 新たなアップサイクルの取り組みを開始

化粧品の中身を再活用し、化粧品特有の質感を活かした水性ボールペン「SminkArtペン」の開発に成功、ノベルティ・イベント・一般販売での提供を予定

株式会社モーンガータ(本社:東京都練馬区、代表取締役:田中 寿典、以下 モーンガータ)は、一般化粧品ユーザー・12社以上の化粧品企業・化粧品小売店舗から化粧品の中身(バルク)を回収し、それらを自社特許技術である「magic water」により、多用途の色材(絵の具・雑貨創作等)へとアップサイクルしています。また、2022年10月25日には、「ecosme ink®(※1)(役目を終えた化粧品バルクを原料に製造した印刷用インク)」を新たなアップサイクルの取り組みとして発表してきました。

そしてこのたび、株式会社サクラクレパス(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:西村 彦四郎、以下 サクラクレパス)の技術協力の下、役目を終えたコスメでできた水性ボールペン「SminkArtペン(スミンクアートペン)」の開発に成功しました。今後、このボールペンは株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊、以下 コーセー)と花王株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:長谷部 佳宏、以下 花王)におけるイベントでの活用や、モーンガータによる一般販売を予定しています。

取り組みの「背景」と「予定」

取り組みの背景

5,423人の化粧品ユーザーを対象としたモーンガータの独自調査により、86.3%のユーザーがカラーコスメを使い切れずに廃棄している実態が明らかとなっています。また一方で、多くの化粧品メーカー・化粧品原料メーカーにおいて、研究開発や製造の過程で、品質を維持するために市場に出せなくなってしまった化粧品バルクや使用期限を迎えた化粧品原料がやむを得ず廃棄処理されています。

これまで、化粧品の空容器などのリサイクルは進んできましたが、化粧品バルクや化粧品原料の再利用については限定的となっていました。

そこでモーンガータは、粉末状化粧料を水溶性化できる溶液「magic water」を、独自特許技術(界面活性剤フリー且つ化粧品原料のみの使用)で開発し、自社ブランド「SminkArt®(※2)」を通じて販売し、一般化粧品ユーザーの使い切れない粉末状化粧料を自身の手で絵の具などの色材に転化することができる仕組みを提供してきました。一方で、2023年9月現在、12社以上の化粧品企業より役目を終えた化粧品バルク及び使用期限を迎えた単一原料を有価物として買い上げています。これらを原材料とし、自社許認可工場でmagic waterにて特殊処理することで化粧品由来の粉末状多用途色材(水で溶くと絵の具、粉末のまま使用するとキャンドル・ジェルネイル・アクセサリーなどの創作用色材)を製造し、販売しています。

つまり、実際に化粧品ユーザーが使用している化粧品を自分の手で色材へと作り変える「コト」をmagic waterにより提供し、また、様々な「創作行為」を化粧品由来の粉末状多用途色材により提供してきました。これにより、化粧品を異なる形で楽しみながら「家庭内コト消費」していける仕組みを構築してきました。この体験自体が、廃棄していることに対する消費者の「ジブンゴト化」に繋がり、消費に対する意識のアップデートにも寄与していると当社ユーザー様や体験を提供している商業施設様よりご評価頂いております。このように、当社は一般化粧品ユーザーだけでなく化粧品企業における役目を終えた化粧品バルクの有効活用に焦点を当ててきました。

一方で、アート領域やホビー・クラフト領域のみを対象とすると、その従事人口や市場規模は、化粧品の有効活用量と化粧品アップサイクルの取り組みの拡大を促すのに十分ではありません。そこで、化粧品バルクの工業的な利用価値を付与するため、様々な汎用的技術への応用についてもアプローチしています。

その第一弾として、役目を終えた化粧品の中身で作った印刷用インキ「ecosme ink®」(シルクスクリーンインキ)を開発し、2022年10月25日に発表しました。(参照:『モーンガータ、廃棄化粧品を印刷用技術へ応用する 新たなアップサイクルの取り組みを開始|株式会社モーンガータのプレスリリース』、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000068237.html

これを皮切りに、多くの新規技術を具現化できており、今回第二弾として、サクラクレパスの技術協力の下、役目を終えた化粧品の中身で作った水性ボールペン「SminkArtペン」の開発に成功したことをご報告いたします。開発においては、水性ボールペンだけでなく、油性ペン・クレパス・クレヨンなどの具現化検討を実施し、いずれの文具、画材においても完成度の高い結果を得られましたが、その汎用性や需要を鑑み、水性ボールペンの開発に主軸を置きました。開発したSminkArtペンの筆跡には、コスメ特有の上品な発色と光輝感がそのまま反映されています。

取り組みの予定

2022年7月より開発を開始し、約1年数か月を経てこの水性インキを用いたボールペン「SminkArtペン」を完成させ、2024年以降のコーセーと花王における各イベントにて提供を開始する予定です。ボールペンは、コーセー、花王、両社のメイクアップ化粧品を組み合わせて作られたもので、複数色のカラーを展開予定です。今後、コーセーは、オフィシャルスポンサーとして「キッザニア東京」内に出展している『ビューティスタジオ』パビリオンにて使用し、子どもたちが化粧品のアップサイクルに触れる機会の提供を予定しています。花王でも、社内外でのさまざまな活用を通じて、サステナブルかつ化粧品ならではのきれいな色や多様な質感で、ひと味違う彩りを楽しむ機会を提供していきます。さらに、コーセーと花王の共催で、「SminkArtペン」を活用した生活者向けイベントの実施も予定しています。また、モーンガータでは、2024年秋頃の生活雑貨量販店における一般販売を目指し、2023年9月から、この水性インキを用いたボールペン「SminkArtペン」の試作をスタートさせています。

モーンガータの「沿革」と「ビジネスモデル」

モーンガータの沿革

2019年9月20日

化粧品の中身である化粧品バルクの潜在的な利用価値に着目し、多用途の色材として活用するための仕組みや技術を構築する世界で初めての企業として、モーンガータを設立(※3)

2019年11月15日

油剤等でコーティングされた撥水性のある化粧品バルクを水溶性に変え、絵の具や雑貨創作用の色材として活用できる技術「magic water」を開発

2020年5月29日

「化粧料からなる絵の具材料、絵の具材料用希釈剤、絵の具及び絵の具セット」として、magic waterの技術を含めた特許を出願(2022年3月7日登録)

2020年6月20日

「SminkArt」を立ち上げ、magic waterやmagic water付属のキット、化粧品バルクからできた粉末状絵の具などを一般販売開始

2020年11月2日

購買型クラウドファンディング「MAKUAKE」にて、新色の化粧品由来の粉末状絵の具を出品し、初日で目標金額達成

2021年3月10日

コーセーとの協業を発表

『~SDGs「つくる責任 つかう責任」へ向かって~ 絵具への化粧品再生利用の取り組みの支援を開始 化粧品から絵具をつくるモーンガータ社へ協力|株式会社コーセーのプレスリリース』

2021年3月16日

「The Doorless Tsukiji」にて、化粧品由来の色材でできたアロマワックス(キャンドル)を発売(2022年9月21日~10月4日には、西武百貨店池袋本店でもアロマワックスを販売)

2022年2月14日

花王との協業を発表

『化粧品プラスチックボトルの水平リサイクル」と「絵具などへの化粧品再生利用の取り組み」において花王、コーセーによる協働を開始|花王株式会社(ニュースリリース)のプレスリリース』

2022年10月25日

TOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長CEO:麿 秀晴)との共同開発により、役目を終えた化粧品バルクを原料とした印刷用インキ(シルクスクリーンインキ)の開発に成功したことを発表

『モーンガータ、廃棄化粧品を印刷用技術へ応用する 新たなアップサイクルの取り組みを開始|株式会社モーンガータのプレスリリース』

(2022年10月26日には、コーセーよりギフトボックスやショッパーバッグなどの包装資材の印刷に活用することを発表)

これまでに30社以上の百貨店などの商業施設や化粧品企業とイベントを実施し、12社以上の化粧品メーカー及び化粧品原料メーカーから(有価物として)役目を終えた化粧品バルクや化粧品原料の提供を受けています。

モーンガータのビジネスモデル

上記をまとめると、当社は以下のようなビジネスモデルとなっています。

B to C

  • 自社プロダクトの開発・製造・販売(絵の具・雑貨用の色材)

B to B (to C)

  • 化粧品ユーザー・化粧品企業・化粧品小売店舗からの廃棄化粧品・廃棄バルク・廃棄店頭テスターの収集、資源としての分配、技術構築のハブ
  • 他社との資源・技術・知見の融合により新規素材を開発
    (印刷用インキ・文具・建材等)
  • 自社技術を用いた化粧品由来の色材への加工(OEM)、自社プロダクト・知財及び自社×他社で開発した新規素材を活用した企画やイベントのプランニング及び実施

※1 「ecosme ink®」
TOPPAN株式会社の登録商標。アイシャドウやファンデーションなどのパウダー化粧品原料を再利用した印刷用インキおよび顔料。

※2 「SminkArt®」
モーンガータの登録商標。

※3 化粧品バルクの資源としての価値を見出し、アップサイクルして多領域の分野の技術に応用する、世界で初めての法人。

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<以上>


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VOIX編集部 小川望海

VOIX編集部のライフ/SDGs担当ディレクターとして活動中。大手広告代理店に在籍していたこたともあり、情報感度には自信あり。
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